豊橋百儂人

日本有数の大農業王国、東三河地域。
この地で、先代から受け継いだ食農文化を後世に受け渡そうと、良き伝統を守りつつも革新的努力をし続ける団体がいる。
 
彼らは、「真」の農業経営者となるべく切磋琢磨する生産者を「豊橋百儂人(とよはしひゃくのうじん)」と認定し、活動の主旨に賛同してくださる応援者(サポーター)の皆様と共に、生産者、消費者が一体となった活動を目指している。
 
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そんな、豊橋百儂人の生産者一人ひとりの農園にお邪魔して、努力と技術で作った生産物を調査し、豊橋百儂人とは何か?農業とは何か?食べるとは何か?

その答えを探してきた。
 

これまでの百儂人

 
■鑑賞花儂人/中村孝康(菜ッ花園)
 http://tasuki-inc.com/kanshoubana/

■蕃茄儂人/鈴木教広(鈴木農園)
 http://tasuki-inc.com/suzukinoen/

■養蜂儂人/鈴木良近(鈴木養蜂園)
 http://tasuki-inc.com/suzukiyouhouen/

■柿儂人/鈴木義弘(百年柿園 ベル・ファーム)
 http://tasuki-inc.com/bellfarm/

■黒子儂人/清水貴裕(都デザイン)
 http://tasuki-inc.com/100noujin01/

■茶儂人/後藤元則(ごとう製茶)
 http://tasuki-inc.com/gotoseicha/

蕃茄儂人/鈴木 教広(鈴木農園)

容赦なく照りつける日差しの元、海を横目に渥美半島の道を進んで行くと、大型のハウスが並ぶ場所につく。
この中に、今回お話を伺う、豊橋百儂人で蕃茄(トマト)儂人を務める鈴木農園の鈴木教広さん(のりさん)がいた。
 

鈴木農園
豊橋百儂人 蕃茄儂人
鈴木 教広(のりさん)
トマトの時期:10月〜6月

 
のりさんは豊橋百儂人の中で、トップクラスのおしゃれ儂人。トマトの赤を基調としたファッションに最新のウエアラブルを身にまとい、髪型はツーブロック。
一見、チャラい印象を与えがちだが、そこには本当に美味しいものを届けていきたいという、強い信念があった。
 

真っ赤なトマト

 

 
 
ー ー ー のりさんって、何となく農家さんっぽくないですよね。
 
本当に?おいちゃんの農家さんに対するイメージが、どんなものかわからないけど。
 
豊橋百儂人の多くは「農家のイメージを変えていくなら、自分たちから変わらなければいけない」と思っているはずですよ。
 
特に自分は、農業の3K(きつい、汚い、危険)の全てを変えるなら、楽しく農業をやらなければいけないと考えています。
僕の思う「楽しく」とは、お客さまと直接繋がって、良い点は励みに悪い点は今後の改善のために、フィードバックを受けるような形をとることでした。

お客さまの顔が見えることで、お互いが納得できるものを、お互いが納得できる料金で売ることが可能となり、それが農業をやる楽しさに繋がっています。
 

 
 
ー ー ー 素晴らしい考えですが、それって逆に言えば、生産物に魅力がなければ売れないってことですよね?
 
そうだね。
良いものを作っていかないと生きていけません。
だからこそ、僕は、直接繋がっているお客さまには11月以降からの出荷に限定し、毎回糖度を測って一定以上じゃない場合は出さないようにしています。
 

 
当然トマトにも旬というものがあります。
トマトは、夏に美味しいというイメージが先行していますが、実はが美味しさのピークなのです。
トマトは、積算温度によって成長の速度が変わると言われています。なので夏の強い日差しの元だと、十分な栄養を蓄える前に成長が進んでしまいます。
一方で、冬から春にかけてじっくりと成長したトマトは、うまみをしっかり蓄えた、甘みと酸味が強いトマトになるのです。
 

 
 
ー ー ー 凄いこだわりですね。そんなにこだわっているのりさんだったら、私みたいにトマトに塩をつけて食べるなんて邪道なんじゃないですか?
 
そう、僕も最初は、塩なんてと思っていました。
しかし、本当に美味しいトマトを作っていたら、時期によって多少味が異なるのは、どうしようもないということに気がつきました。無理矢理、味や成長速度を変えるという方法も取りたくなかったし、何よりもそれがトマト本来の味であり、旬があるから美味しいと思っています。
その代わり、そのような旬な時期ではないトマトでも、美味しく食べられるように開発したのが、ハーブソルトなんです。
 

 
 
ー ー ー え!?いつの間に!
 
だから塩をつけるのは、邪道だとは思っていませんよ。
むしろ、旬じゃない時期でも美味しく食べて欲しいという、純粋な生産者の気持ちで作っています。
 

美味しいトマトを求めて

いつも豊橋百儂人の会議では明るいのりさんが、暑いハウスの中で汗をかきながら野菜を見る真剣な眼差しが印象に残るインタビューであった。異端とも思える生産・販売も、本当に美味しいものを生産することに眼を向けた結果、自然と出来た流れなのかもしれないと感じた。
これほどまで、トマトに対して純粋になれるのは、直接消費者の方とつながり意見を交換することで、しっかりと消費者サイドの目線も取り入れた生産・販売が出来ているからなんだろうと、納得させられた。
 

 
 
【会社概要】
鈴木農園
代表:鈴木教広
愛知県田原市赤羽根町東瀬古13
080-3070-4448
http://suzukinouen.thebase.in/