豊清町の田舎道を車で走っていると、道沿いに突如、一軒の工場が見えてくる。
工場に近づくと、機械の稼働している音の中から長身の男性が声をかけてきてくださった。
有限会社田中鉄工所
3代目社長
趣味:ゴルフ、オートバイ
今回は、モーター関連の部品を製造・加工している、有限会社田中鉄工所の田中社長にお話を伺った。
田中鉄工所
田中鉄工所は、創業から40年以上続く製造業者だ。
もともとは、自動車部品を製造していたが、周囲の環境やニーズに合わせモーター周りの部品を取り組むようになっていった。
現在3代目となる田中社長は代表就任から4年とまだ月日は浅いものの、以前から代表のそばで経営としての仕事もこなしていたこともあり、従業員と近い位置関係を保ちつつ会社全体を運営している。
田中鉄工所の取り扱っている商品は、モーター関連の部品の中でも、金属部品とガラス樹脂の製造・加工を中心としている。
それらの部品は、最終的に工作機械や船や電車など大型の機械に搭載され、私たちの生活を支える軸となっている。
工場の中を少し見せてもらったので、紹介したい。
金属部品
まず、金属部品だ。
この部品は、厚さ0.35mm〜0.5mmの薄い円形の鉄板をズレなく重ねて、写真のような筒状になっている。
円の直径は大きなフライパンよりも長く、これがモーター内部のコイル部品になると考えると、完成物は相当大きいものになると想像できる。
工場の中でひときわ存在感を示す大型の古い機材が目に止まる。この機械は金属にドリルで大きめの穴を開けるときに利用する。
先ほどの部品はモーターの内部に取り付けられる部品だが、これらの機材を使いお客様のニーズに合わせて他にも様々な金属部品の加工を手掛けている。
ガラス樹脂
続いて、ガラス樹脂の加工を見せていただいた。
この一枚の板を、モーターの利用に合わせた形状に変えていく。
このガラス樹脂の板が、先ほどのコイルのくぼみに入れた銅線が外に出てこないように止める大切な役割をする。
しかし、需要の低さと特殊なノウハウを必要とする業態から、この業界を担う会社が年々減っている状態となっている。
そのため、田中鉄工所には実に様々な種類の加工が依頼されている。
笑って過ごす為に、一生懸命仕事する
機械の心臓部とも言える、モーター部品。そんな大切な部品を手がけるには、相当な信頼がお客様から無ければ、当然のように受注はなくなる。
それを今もなお受注を取り続けていけているのは、田中さんが先代の頃から経営を支え、今もしっかりと製品を作り続けているところによると強く伝わってきた。
その田中社長に仕事について尋ねてみると、とても印象的な答えが返ってきた。
「自分は趣味や生活と仕事は分けて考えているんだよね。趣味は趣味で一生懸命やって、その趣味や生活を充実させる為に仕事も一生懸命やる。
大きな野望とかは無いけど、笑って過ごす為に、一生懸命仕事をしてるだけなんだよね。」
と、笑いながら答えていただいた。
インタビュー時は、これまでに無い返答に驚いたが、
バブルが終わり、リーマンショックなども経験し、会社が落ち込んだ時を何度も先代と乗り越えた田中社長の、これが本当の想いなんだろうなあと納得ができた。
このドリルの種類同様、仕事に対する思いも様々であるということが今回の取材を通じて改めて伝わった。
【会社概要】
有限会社田中鉄工所
代表:田中 明人
愛知県豊橋市豊清町字茶屋ノ下2−281
0532-41-1115
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