ハイドロカルチャーによる観葉植物の生産・販売

ハイドロカルチャーを知っているだろうか?
その聞き慣れない言葉の答えは、岡崎の大自然の中にあった。
 
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今回はいつもより少し西へ出張して岡崎に本社を置く、有限会社三浦園芸の三浦社長にお話を聞いた。
 

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三浦基彰さん
有限会社三浦園芸社長(二代目)
趣味:ロードレース

 
三浦園芸は三浦基彰社長の父、三浦正さんが洋ランの栽培で1970年に創業。
創業以降、正さんはこれまでに日本に無いような商品を求め、積極的に海外で学び、取引の幅を広げ、今日のようなハイドロカルチャーによる観葉植物の生産・販売を行う形態となった。

ハイドロカルチャーとは、ハイドロ(水)とカルチャー(文化の語源である、耕す)の造語で、「土を使わず、植物を育てる水耕栽培」をさす。
土を使わない代わりに、ハイドロコーンと呼ばれる粘土を1200°C〜1300°Cで焼いた、粒状の人口培土を利用する。
 
これが、ハイドロコーンだ。
 
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確かに土を使わないので、これなら臭いもなく、扱いも楽だ。

そして、これに改良を加え、もっと可愛く、軽く、楽しめるように開発されたのがこちらの「カワラカルチャー」だ。
 
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見た目だけではない。三河地域ブランドに認定されている、「三州瓦」の端材を利用し、環境に優しく、保水性にも優れ、何よりもMade in Aichiの園芸用土として注目を集めている。この開発に成功したことで、これまで世界各国から輸入がメインとなっていた取引は一転し、海外から多くの問い合わせを受けるようになったと話す。
 
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三浦園芸は消費者の視点を変えた。

これまで植物を「育てる」という点に置かれていた重点を、三浦園芸の商品は、「観て楽しむ」点の比重が大きくなってるといえる。
例えば、カワラカルチャーは園芸用土にカラフルな色を取り入れたことで、水に濡れると用土の色が変色するようになっている。これにより誰にでも水やりのタイミングがわかる。

他にも、植物の名札にあるQRコードを携帯で読み取れば簡単に育て方がわかるように工夫されている。このようにどのような方でも簡単に手入れでき、なおかつインテリアとして部屋に飾れる点が、三浦園芸の商品が愛される理由なのではないかと感じた。
 
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三浦園芸のこだわりは、これだけではない。

こだわりの一つは水だ。

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三浦園芸がある岡崎市牧平町は綺麗な井戸水が流れ、水耕栽培で育てる環境に適しているのだ。この水を24時間循環させるシステムを構築している。

もうひとつはサイズだ。

三浦園芸のハウスの中には、大きいサイズの植物から、とても小さいサイズのものまであることに気がつく。
 
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経済環境や各家庭にインテリアとして置かれることを見越し、サイズの小さいものを早くから手がけていた。当然、販売価格は安くなるが、手間はかかる。それでもこのサイズにこだわるのは、それを求めてくれるお客様がいるからであると言う。

環境への配慮。

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中山間地域に位置している特性を活かし、森林から出る間伐材をハウスの暖房機の燃料に利用。
また、施設に降った雨水を100%回収し、生産に利用。
このように限りある資源を無駄にしないよう環境に配慮した運営を行っているのもこだわりの一つだ。

かわいい鉢。

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ハイドロカルチャーによる育成は土と違い、水を鉢に貯める。そのため従来の鉢と異なり、底に穴の無い独自の鉢を製造している。このデザインにも従業員みんなのアイディアがつまったこだわりがある。

お客様に喜びを!

ここまでのこだわりを持ち、仕事を行っていける原動力には何があるのか?仕事に対する想いを聞くとすぐにその答えは返ってきた。

「園芸という仕事は、仕入れた時に100だったものを加工などをして90や80にするのでは無く、植物の成長を助ける事で110にも120にも増やす事ができます。自分のやり方しだいでは200にも増やす事ができる点が園芸ならではの楽しみだと思っています。植物とは、古くから薬として人の健康を守ったり、視覚で人を癒したり、そもそも酸素を生成するなど、人間と切っても切れない関係にあり、そのような植物を扱う仕事にやりがいを感じています。
そして、自分たちが生み出したその植物がお客様に気に入って購入していただくことを考えると本当に嬉しくなりますね。」

と、三浦さんを動かす植物に対する強い想いが伝わってきた。
 
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また、三浦園芸の今後について尋ねると「お客様を喜ばせたいという言葉につきる」と教えてくれた。

「これからも三浦園芸はお客様に喜んでもらうため新しい商品・品種を生み出していくことはもちろん、日本国内や園芸がまだ未開発な海外の国々へもハイドロカルチャーやカワラカルチャーの良さを伝えていきたい」と話してくれた。
 
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三浦園芸の取り組みは日本農業賞大賞受賞や天皇杯にて受賞を獲得するなど様々なところでその功績が讃えられている。

ハイドロカルチャー、QRコード、かわいい鉢など三浦園芸のこだわりを、ここまで見てくると観葉植物をただ生産・販売している会社とは言えなくなる。
三浦園芸の商品は、どうしたら買ってもらえるかでは無く、その後お客さまが植物を部屋に置いて喜んでもらえるところまで考えられている。

改めて、三浦園芸は「植物のある生活を作っている」のだと、強く気付かされた。
 
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【会社概要】
有限会社三浦園芸
代表:三浦 基彰
愛知県岡崎市牧平町字大門45番地
0564-82-2651
http://www.miuraengei.com/
 
*QRコードは(株)デンソーウェーブの登録商標です
 
 
 

 
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