転職活動でさまざまな企業を検討していると、どの企業を選べばよいかわからないと迷う方は多いのではないでしょうか。入社後に後悔しない転職先を選ぶためには、企業選びの基準を明確にしておくことが大切です。
この記事では、転職先を選ぶ基準となる決め手と企業選びに迷ったときの判断方法を解説します。自分に合った企業を選んで、入社後の後悔するのを防ぎ、転職活動を成功させましょう。
目次
転職先を選ぶ決め手5選
転職先を選ぶ際に何が決め手となるのかをあらかじめ把握しておくと、迷ったときでも企業を選びやすくなります。主に、以下のようなポイントが、企業選びの決め手となるでしょう。
- スキルや経験
- 仕事内容ややりがい
- 給料や待遇
- 労働環境や福利厚生
- 将来性やキャリアアップ
この章では、項目ごとに詳しく解説します。
スキルや経験
現在の職場と同じ業種や職種の場合、今までに身につけたスキルや経験を活かせるかどうかが、転職先を選ぶ決め手となるケースは多いです。スキルや経験があれば内定を得られる可能性が高くなり、入社後に新しい環境で早期に成果を出せると期待できます。
さらに、今まで以上のスキルアップを目指せる環境であれば、目標に向けて意欲的に仕事に取り組めます。スキルアップしていくことにより、将来的な昇進や独立につなげることも可能です。
現在の職場とは異なる業種や職種でも、今までのスキルや経験を活かせる場合もあります。一からスキルを身につけるよりも早く新しい仕事に慣れることができるため、転職先として選ぶメリットがあります。
仕事内容ややりがい
転職先を選ぶ決め手として、仕事内容ややりがいは重要です。どんなに条件がよくても、やりがいのある仕事でなければ、長続きしない可能性があるためです。
募集要項やホームページなどで仕事内容がわからない場合は、面接で質問しましょう。採用後に配属される部署によって仕事内容が異なるケースもあります。
仕事内容を把握しておくことにより、自分がやりたい仕事ができるのか、自分に向いている仕事に就けるのかを判断できるでしょう。入社後にこんなはずではなかったと後悔するのを防ぐためにも、やりがいがあると思える仕事を選ぶことが大切です。
給料や待遇
給料アップや待遇の改善を転職の目的とするケースは多いです。給料が上がればモチベーションも上がり、仕事の成果も出やすくなります。モチベーションを保ったまま長く仕事を続けるには、給料アップは重要な要素だといえます。
基本給だけでなく、手当や歩合などにより収入アップが見込める好条件であれば、転職を決める材料になるでしょう。
また、役職などの待遇も転職先を選ぶ決め手となる要素です。現在の職場で昇進やキャリアアップが見込めない場合は、待遇の改善を目的として転職先を決めるのも選択肢のひとつになるでしょう。
労働環境や福利厚生
労働環境や福利厚生は、心身ともに余裕を持ちながら仕事に集中して、成果を出していくために必要です。
例えば、残業や休日出勤が多いなど労働時間が長いと、プライベートの時間が持てず体力的にも精神的にも余裕がなくなるでしょう。結果として、ワークライフバランスが保てず、モチベーションを上げるのも困難になり、早期に退職してしまう恐れがあります。
また、社会保険や企業独自の制度など福利厚生を充実させている企業では、社員の満足度が高く長く勤めやすい環境で働ける可能性があります。
労働環境や福利厚生を決め手に企業を選ぶことにより、仕事のモチベーションを保ちつつ、プライベートを犠牲にしない働き方を目指せるでしょう。
将来性やキャリアアップ
転職する際は、できる限り長く勤めたいと考えるケースは多いです。腰を据えて仕事に取組み、長期的な視野でキャリアアップを図りたい場合は、企業の将来性も決め手となります。企業の規模にかかわらず、将来的な経営の安定性が見込まれるかを見極めるのも重要です。
また、せっかく転職して長く勤めても、現状から自分が成長できる見通しがなくキャリアアップが図れなければ、仕事への意欲を持ち続けることが難しくなります。仕事のスキルをアップできるだけでなく、役職やリーダー職などの経験も積めるなど、自分の希望するキャリアプランに適した環境であるかを判断するのも、転職先選びの決め手になるでしょう。
企業選びに迷ったときに判断する5つの方法
どの企業を選べばよいか迷ったら、以下のような方法で判断すると自分の希望とブレない基準で企業選びを進められるでしょう。
- 転職の軸を明確にする
- 優先順位をつける
- 面接で質問する
- 複数の企業を比較する
- 将来のビジョンやキャリアプランと照らし合わせる
それぞれの方法を、以下に詳しく解説します。
転職の軸を明確にする
入社後に後悔しないためにも、企業選びには自分の軸を明確に持つことが大切です。転職において一番大切にしたいことやこだわりなど、転職先を選ぶ際に守りたいことをはっきりと認識しましょう。
例えば「給料やキャリアをアップさせて、高い目標を目指して仕事がしたい」「家族との時間を確保してライフバランスを大切にしたい」など、転職活動において「これだけは譲れない」ポイントを明確にします。
何を重要視するかにより、企業を選ぶ基準は変わってきます。どの企業を選ぶか迷っても、選ぶ基準がブレなければ、希望にあった企業を選択できる可能性が高くなるでしょう。
優先順位をつける
自分の中の軸が明確になったら、転職先に望む条件に優先順位をつけます。企業への希望条件には、主に以下のようなものが考えられます。
- 給料
- 勤務地
- 勤務時間・休日数
- 役職・待遇
- 仕事内容
など。
条件に優先順位をつけておけば、複数の企業で迷った場合に優先順位に照らし合わせて判断できるため、自分の希望に近い企業を選べるでしょう。
また、入社後にミスマッチが起きた場合など、転職活動でつけておいた優先順位が役に立つケースもあります。ミスマッチを起こしている要因が優先順位の高い条件か低い条件かを検討することにより、再度転職するべきか留まるべきかを判断する基準になるでしょう。
面接で質問する
自分の軸や優先順位に合っているかホームページやパンフレットなどで調べてもわからないときは、面接で質問しましょう。面接は、実際にその企業で働いている社員の生の声を聞くチャンスです。「こんなことを聞いて不利になるのでは?」と不安になるかもしれませんが、企業について積極的に知りたい姿勢を見せるのは悪い印象を与えるものではありません。ためらわずに質問することをおすすめします。
ただし、質問する際は、「人間関係はどうですか?」のように漠然と質問するより、「前職では◯◯でしたが御社ではいかがでしょうか?」のように具体的に尋ねると面接官が答えやすいでしょう。企業をしっかりと研究して疑問点を明確にしたうえで面接に臨んでいるという印象を与えられるため、面接官の心証を良くすることも可能です。
複数の企業を比較する
企業にはそれぞれ異なる特徴があります。自分の軸や優先順位に合った企業を選ぶには、複数の企業を比較することも大切です。比較する際は、以下のような表などにまとめると、情報が整理されて検討しやすくなります。
A社 | B社 | C社 | |
---|---|---|---|
経験の有無 | 経験者のみ | 未経験可 | 未経験可 |
資格の有無 | 必須 | あれば尚よい | なくてもよい |
勤務日 | 週5日・相談可 | 週3日以上 | 週2日・シフト制 |
上記のように、企業の特徴を比較して把握することにより、自分の条件と合うか合わないかが明確になり、優先順位と照らし合わせて転職先を検討しやすくなるでしょう。
将来のビジョンやキャリアプランと照らし合わせる
転職後に長く働き続けるには、将来のキャリアプランに合った企業を選ぶのも必要です。自分の希望する将来像が実現できるかを入社前に見極めるのが、企業を選ぶ判断基準になるでしょう。
なぜなら、会社の方針やビジョンが自分のキャリアプランに合わなければ、将来また転職しなければならなくなる可能性もあるためです。
その判断材料として、長く働いている社員の働き方や役職、社内での役割などを面接で確認しておくことをおすすめします。回答からわかる社員像と自分の将来像を照らし合わせ、自分が将来働いている姿をイメージしてみることにより、転職先として選んでもよいかを判断できるでしょう。
企業選びの決め手を明確にして、自分に合った転職先を選ぼう
入社後に後悔しない転職先を選ぶためには、企業選びの基準を明確にして判断することが大切です。企業の特徴はそれぞれ異なるため、何が決め手となるかを理解しておきましょう。転職先を選ぶ際に迷っても、企業の特徴を把握しておけば、自分の希望に合うかを判断できるでしょう。
また、決め手に欠ける場合でも、企業選びの判断方法に従って自己分析や企業の比較検討を進めることにより、どの企業が自分に合っているのか明確にできます。自分に合った企業を選び、入社後のミスマッチを防いで、転職活動を成功させましょう。結果として、長く前向きに仕事に取り組むことができ、将来的なキャリアアップやライフプランの実現に向けて進んでいけるでしょう。