NPO法人東三河フードバンク

市電から見える豊橋市職員会館に大きく「東三河フードバンク」と書かれた新しい看板が目に付く。

フードバンクという、あまり聞き慣れない言葉に吸い寄せられ、どんなことがされているのか、NPO法人東三河フードバンクに話を聞いてきました。

NPO法人東三河フードバンク

取材を通じて、
豊橋市に住む約16人に1人の子どもが貧困の状態にあるという現状や、食を通じた支援を行う東三河フードバンクの方々の温かい取り組みについて、今まで全く知らなかった世界を教えてもらうこととなりました。

佐藤多一さんと服部昭一さん

特定非営利活動法人 東三河フードバンク

理事長
佐藤多一さん(写真:右)

専務理事
服部昭一さん(写真:左)

東三河フードバンクとは

まず、フードバンクとは直訳すると「食べ物の銀行」です。様々な理由によりまだ食べられるにも関わらず捨てられる運命の食品を企業・個人から寄付いただき、各種福祉施設・団体や生活に困った個人へ提供する活動です。

日本では、賞味期限の近い食品や包装容器の不良等の理由により、まだ食べられるにも関わらず大量の食品が捨てられています。その一方で突然の病気や怪我などにより働けない方や、地域で孤立私生活に困っている方などの明日の食事を、心配しなければならない方々がいます。

NPO法人東三河フードバンクの説明

実際に、2016年度に豊橋市が行った「豊橋市子ども調査」という調査によると、約16人に1人の子どもが貧困の状態にあるとの報告がありました。

また、直近では新型コロナウイルス感染症の影響を受け、収入が減少するなど日常生活に支障をきたしている子育て世帯が増えているといいます。

そこで、豊橋市では食を通じてこうした子どもたちを支援するため、2018年度に豊橋市社会福祉協議会にてフードバンクの取組みが始まり、2020年6月には、豊橋市を含む東三河地域においてフードバンクに取り組む「NPO法人東三河フードバンク」が設立されました。

フードバンクの貯蔵品

寄付・提供(利用)について

寄付してくださる方々は幅広く、企業の方(特に食品に関わるメーカーや商社、小売業の会社など)や農家の方から個人の方々までいらっしゃいます。
この東三河フードバンクはもちろん、地区市民館や窓口センターなどでも寄付の受付をしており、募集期間にはたくさんの方々が食品をご持参いただきます。
賞味期限が1ヶ月以上のものをお願いしており、保存食や缶詰や飲み物など様々なものをご寄付いただいています。
特に、利用するお子さまからは、お米やお菓子などが人気となっています。

寄付された食料

一方で、利用者については、豊橋市の子ども未来政策課には既に100世帯以上※の登録が寄せられており、このままのペースではもっと増える見込みでいます。(※8/25インタビュー時点)

運営についてのインタビュー

ーーーなぜ、東三河フードバンクの取り組みを始めたのですか?

元々、過去に市議会議員を務めていたこともあり、街の役に立てることに興味を持ち、何かできないか考えていました。
そこに、この取り組みのきっかけとなった豊橋ライオンズクラブのメンバーからの誘いもあり、お手伝いしていくことにしました。

運営についてのインタビュー

ーーー今後どのような活動にしていきたいですか?

これまでは、指定の日時を決めて年に数回行う形式でしたが、それをNPO法人を設立したことで、継続的な食べ物の支援をできるような体制になりました。10月からは常時、寄付と提供の形ができるように現在準備をしています。
まずは、その継続的な支援をしっかりと行い、寄付の量などが増えるようでしたら、社会福祉施設や個人への提供の幅を広げて行けるようにしたいです。

運営の様子

ーーーそのための課題はありますか?

まだまだ、フードバンクの取り組み自体が知られていないことがあげられると思います。
だからこそ、今後は市内企業などのご協力を得られるように、説明できる会社には訪問してお話をしていこうと思っています。
そのような活動を通じて、地域企業をはじめ、各種団体や自治体、市民の方々と連携して、まだまだ聞き慣れないフードバンクの仕組みを少しずつ東三河に定着して行けるようにできたらと思っています。

また、そのような中でボランティアとして手伝ってくださる方も大募集しています。
賞味期限内にもかかわらず販売できなくなった、あるいは備蓄されている食品を、必要としている人たちに届け、食を通じたコミュニティを醸成するこの活動を支えてくださる方を探しています。

届いた飲料品

ーーーやっていてよかったことなどありますか?

まだ、法人を設立してから必要としている方々に提供することができていないので、想定になってしまいますが、
この活動のテーマが「もったいないをありがとうに」という言葉を大切に行っています。なので、ありがとうという感謝を得られるようにこれからも頑張っていきたいと思っています。

まとめ

コロナウイルスが経済にも大きく影響を及ぼす中で、このフードバンクが東三河地域における「食のセーフティーネット」としての役割を果たしてくれることが期待できる取り組みであろう。

貧困状態にある子どもがこれだけいることに驚く一方で、フードバンクの取り組みを支える東三河フードバンクの皆さんや自治体、さらには寄付を行う地域の方々のたくさんの支援に温かさを感じた。

理事長たちと写真

【会社概要】
NPO法人 東三河フードバンク
理事長:佐藤 多一
住所:愛知県豊橋市八町通2丁目16
TEL:0532-75-3826
MAIL:foodbank@tees.jp

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