現役大学生による企業インタビュー記事、「学生インタビュー」。
 
この記事は、地元の大学生が、様々な企業を訪問する中で、見て感じた驚きや発見をそのまま発信するものです。
 
今回は、株式会社ナツメに訪問してきました。
 
 
 

はじめに

オープンキャリアカレッジも今回で2回目になります。今回は銅加工を専門に扱う会社、ナツメさんにお話を聞きに行きました。
 
 
 

<この記事を書いた学生ライターを紹介>

登 勇太 さん

愛知大学
地域政策学部3年生
趣味:ドリップコーヒー

 

 
 
【お話を聞いた人】

夏目 喬之 さん

株式会社ナツメ
取締役常務

 
 

ナツメさんの概要


 
主に金属、特に銅を専門的に加工している会社であり、金属同士の溶接、特に点で溶接するスポット溶接をする際の電極の製作を始め、銅ボルトや1mの銅棒にまっすぐな穴を開ける深穴加工、機械とプログラミング技術で同じ銅部品を削りだすなど、幅広い銅加工を仕事にしている。
そして時にはカタログにはないお客様からの注文、まさしく一点ものの銅製品も創り上げている。
 
 
 

ナツメさんの始まり


 
ナツメさんは創業当初は繊維機械と溶接金型の製造販売をしていました。
そして溶接機の電極という分野に注目しそこから銅加工に着手した。
金属加工の中でも銅は加工が難しい金属であり、その加工技術はとても高い。
 
 
 

銅の基礎知識


 
ここで銅という金属がどういったものか確認してみよう。
銅(英:Cupper/kάpɚ)は赤い色の金属であり、電気をよく通す、熱伝導が良い、加工がしやすいといった特徴があり、車や電化製品、屋根、10円玉といった日常で目にする・利用するものに使われているとても馴染み深い金属である。
(ちなみにブロンズ=青銅である)
 
 
 

ナツメさんの技術について

 
今回の取材を通してナツメさんで働く人たちの技術力の高さに素人ながらも驚きの連続であった。
この記事では大きく分けて~~つの技術について触れていこう。
 
 

柔らかい銅、だから加工しにくい⁉︎


 
銅は他の金属に比べて柔らかいため加工がしやすいそうだ。
しかし裏を返せば変形しやすいということである。銅を固定するクランプが強ければ変形して凹んでしまい、弱ければ押し当てられる刃に負けて飛んでいってしまう。
つまり絶妙な力加減で銅を固定・加工しているのである。
また力加減は日によって、合金かによっても変わって来るためそこを見極める技術がある。
 
 

マニュアルがない、だから自由な加工


 
ナツメさんはスポット溶接に用いるキャップチップといった標準品だけでなく、お客様からの受注生産も月間3000件ほど受け持っている。
そして依頼の中には今まで作ったことがない加工品が月1000件ほど。ここでマニュアル制度があればどこをどのように、どれくらいの力で削るかなどを記すだけでも時間がかかってしまう。
しかしナツメにはマニュアル制度がないためそこに時間を割く必要がない。
なので加工までの流れが速い。
 
 

自由な加工を支える、確かな技術


 
新製品ということはお客様から渡される図面、あるいは伝えられる使用用途から作り上げるため、どう作っていくかは加工者次第である。
金属を加工したり、技術を伝承していく際にその手順を記したマニュアルも実はナツメさんにはなく、すべての技術は見て、聞いて、実践して技術を自分のものにしていくのである。
自分の知恵・技術を駆使しお客様の要望に沿った新製品を作っているため、作業工程も十人十色かもしれない。
 
 

均すなら 尖らせてしまえ 技術力


 
ナツメさんでは各加工者の技量にあった仕事が振り分けられる。つまり個人によって得手不得手がある。
また向上心も十人十色。ここで全員を同じ土俵・レベルにあげるのではなく、向上心などによる技術差をあえてそのままにすることでモノづくりに反映させることができる。
 
 

材料に感謝 無駄を少なく


 
日常生活で見かけるものどこかで利用されている銅も貴金属であり、毎月為替のある高価な素材である。
技術とは違うかもしれないが、部品に使う銅の切り出しは最小限に抑え、ムダをなくし大切に利用していくという当たり前のようで難しい技術かもしれない。
 
 

まとめ

取材を通して銅という比較的柔らかい金属を加工をする際に、型にはまった加工をするだけではなく、加工者の技術や自由な発想を取り入れ無限の可能性に挑戦する銅加工のプロフェッショナルの大きな背中を感じることができた。
また基礎があっての応用、知識・知恵があっての発想という新たなるものを生み出す際に必要なプロセスを学びました。
 
ナツメさん、今回取材させて頂き誠にありがとうございました。
 

 
 
【会社概要】
株式会社ナツメ
代表取締役社長:夏目雅康
電話:0532-56-2232
住所:愛知県豊橋市大村町橋元48
HP:http://www.natsume-welding.com/
 
 
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