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退職後にもらえるお金にはどのようなものがあるのでしょうか?失業中は収入がないので、退職後にもらえるお金があれば生活費として利用できますし、再就職先を探すための費用にもできますよね。
今回は退職したらもらえるお金を紹介し、その中でもっとも利用されている失業手当についてくわしく解説します。
これを読めば退職したらもらえるお金にはどのようなものがあるのか、さらに失業手当についてくわしく理解できますよ。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
仕事を辞めて貰えるお金がある!退職後にもらえるお金一覧
仕事を辞めて貰えるお金には、さまざまな種類があります。
それぞれ条件やおかれている状況で、貰える場合と貰えない場合があります。
自分が貰えるお金について、確認しておきましょう。
①退職したらもらえるお金(退職金以外)
以下は、退職したら貰えるお金の一覧です。
ハローワークを通じて貰えるものが多く、再就職のためのスキルアップや再就職のサポートのために支給されるお金が多いです。
失業手当 | 仕事を失った場合、一定の期間一時的に生活費を支援する目的で支給される。 |
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技能習得手当 | 失業手当受給中の人が、パソコン・簿記・プログラミングなど公共職業訓練を受ける際に支給される。 |
教育訓練給付金 | 厚生労働大臣が指定する講座を受講し、一定の条件を満たす人に対して、支払った学費の20%(最大10万円)が支給される。 |
就職促進給付 | 失業手当の受給中、再就職先が決まった際に支給される。 |
特例一時金 | 季節的短期的に雇用される人が失業した際に支給される。 |
日雇労働求職者給付金 | 雇用期間30日以内の日雇派遣労働で働く人が失業した際に支給される。 |
広域求職活動費 | 遠方にある企業へ再就職活動をする際に支給される。 |
移転費 | 再就職の際に引っ越しを余儀なくされた際に支給される。 |
傷病手当 | 失業手当を受給中で、15日以上病気や怪我で働けない人に支給される。 |
職業訓練受講給付金 | 失業手当の対象ではない人や失業手当の受給期間が終了した人が、職業訓練を受講する場合に支給される。 |
求職者支援金融資制度 | 職業訓練受講給付金をもらっても生活が難しい人への融資制度。 |
未払賃金立替払制度 | 会社が倒産して賃金が支払えなくなった際に支給される。 |
②会社の退職金(退職給付)制度
退職金制度は、企業と従業員の雇用関係がなくなった場合、企業が従業員に支払う退職手当です。すべての企業が退職金制度を採用しているわけではないので、自分が所属する会社に退職給付金制度があるかを確認しておきましょう。
社内準備型退職一時金 | 企業ごとのルールで運用され、退職時に支給される。 |
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中小企業退職金共済 | 中小企業のための退職金制度で、12ヶ月以上勤務歴があると支給される。 |
特定退職金共済 | 毎月掛金を支払い、退職後一時金や年金として支給される。 |
確定給付企業年金 | 事業主が従業員に対して将来の高齢期に給付を約束する制度で、定年退職した月の翌月から支給される。 |
※年金の補完の意味合いが強い企業型確定拠出金(企業型DC)制度は含めていません。
退職したらおもにもらえるお金「失業手当」の受給条件
失業手当は、退職後ハローワークに申請して貰えるお金です。
失業手当は雇用保険に加入し、保険料を納めていた期間が退職の2年前から通算して12カ月以上ある場合に受給可能です。
勤務先の会社が倒産したり解雇されたりした場合は、退職の1年前から通算して被保険者期間が6か月以上あれば、この手当を受け取ることができます。
給付金の日額や支給期間は、以下の状況により異なる場合があります。
- 退職時の給与
- 年齢
- 被保険者期間
- 離職理由
失業手当をもらいたいと思ったときは自分が雇用保険に入っていたか、どのくらいの期間納めていたかなど、源泉徴収票や過去の給与明細などをみて確認しましょう。
失業手当はいつからもらえる?
失業手当は、退職理由により給付開始のタイミングが変わります。給付開始のタイミングは以下の2とおりです。
- 自己都合による離職
- 解雇や倒産など会社都合による離職
自己都合で退職した場合、申し込みから給付が始まるまで7日(待機期間)と2ヶ月(給付制限期間)かかります。
もらえる期間は、離職した次の日から1年間です。
会社都合による離職の場合は給付制限期間がないので、待機期間である7日がたてば受給できます。
失業手当をもらえる期間は、自己都合の場合と同様1年間です。
私の場合、会社都合での退職経験があるのですが、失業手当の申請はしませんでした。
理由は、仕事のモチベーションが下がるのが嫌だったのですぐに再就職先を決めたからです。
人によっては次の仕事までに期間が空くと、仕事へのモチベーションが下がる人もいます。
また面接の際にブランクがあると、悪い印象を抱く企業もあります。
失業手当は失業状態の人がもらえる手当ですが、デメリットの側面もあることをきちんと理解しておきましょう。
ちなみに、失業手当受給中に再就職をすると「再就職手当」が支給されることもあります。再就職手当は、失業手当の支給残日数を所定の日数以上残して早期に再就職をする必要があります。ブランクを短くしつつも、お金を受け取れるメリットがある制度です。
失業手当はいくらもらえる?
失業手当はハローワークで確認できますが、自分でも計算できます。
計算方法は「失業手当日額×給付日数」です。
失業手当日額は以下の方法で算出します。
- 退職した日からさかのぼって6ヶ月分の給与を出す。(賞与はのぞく)
- 6ヶ月分の給与を合計する
- 合計額を180で割り賃金日額を算出する
- 賃金日額に応じて異なる給付率をかける
給付率は年齢や算出された失業手当日額によって変わります。
- 60歳未満の場合:50~80%
- 60歳~64歳の場合:45~80%
失業手当日額は、上限額と下限額が設定されています。
より詳しい給付率・上限額・下限額は下記のサイトを参照してください。
参照:厚生労働省 雇用保険法改正リーフより引用
失業手当が全部でいくらもらえるかは、給付期間により変わります。
給付期間は離職時の年齢・被保険者期間・離職理由で決まります。
給付期間はハローワークのサイトで確認できるので、こちらを参照してみてください。
参照:ハローワークインターネットサービス 失業手当の所定給付日数より引用
失業手当の額や受給期間などは自分で調べられますが、正確な数字を知りたい場合はハローワークに足を運んで調べてもらう方が確実です。
失業手当をもらう方法
失業手当はハローワークに申請して受け取りましょう。
申請から受給までの流れは以下のとおりです。
- ハローワークで求職申し込みをおこない受給資格の決定を受ける
- 7日間の待期期間後雇用保険受給説明会に参加する
- 受給資格の決定から約3週間後にハローワークが指定する日にハローワークを訪れる
- ハローワークが失業状態を再確認する。
その後、約1週間で最初の給付金が振り込まれます。
再就職が決まる、または給付日数が経過するまで、失業認定と振込が繰り返されるのです。
以下は失業手当の申請に必要なものです。
- 離職票①(退職者の情報が記載されている)
- 離職票②(賃金支払い状況や離職理由が記載されている)
- 雇用保険被保険者票
- 本人確認書類
- マイナンバーカード
- 本人名義の普通預金通帳
- 写真(縦3cm×横2.5cmの正面上半身×2枚)
- 印鑑
退職が決まったらすぐに申請できるように準備しておきましょう。
まとめ
退職後に貰えるお金には、さまざまな種類があります。どんなお金がもらえるのかを把握して利用することで、退職後の経済的な不安を和らげることができるでしょう。
退職後にもらえるお金のなかでもよく利用されているのが失業手当です。
失業手当は勝手にお金が振り込まれるわけではなく、ハローワークで手続きをおこなわなければなりません。
いくら・いつから・どのくらいの期間もらえるのかも、人によって違います。
失業したら早めに申請し、もらえる状態にしておきましょう。