三交代勤務とは

転職サイトなどで求人を探していると、三交代勤務の仕事を見かけることがあります。「三交代勤務ってどんな働き方なんだろう?」「どんな職種があるの?給与は高い?」と思う人もいるかもしれません。

そこで今回は、三交代勤務について解説していきます。これを読めば三交代勤務の働き方やメリットデメリットがわかります。具体的にどのような職種があるかもチェックできるので、ぜひ最後まで読んでみてください。

三交代勤務とは?

三交代勤務とは

三交代勤務は1日を3つに区切り、各時間帯で従業員が勤務する働き方です。時間の区切りは企業によって異なりますが、同じ勤務先では固定されているケースが多いです。これらの時間帯は日勤・準夜勤・夜勤などと呼ばれることもあります。以下は三交代勤務の例です。

  • 8:00~17:00
  • 16:00~翌1:00
  • 23:00~翌8:00

従業員の労働時間が均等になるように、勤務時間帯を定期的に入れ替えるケースもあれば、個々の都合や希望に応じて固定することもあります。勤務の運用方法は企業や状況によってさまざまです。

三交替勤務を企業が導入する理由

企業が三交代勤務をおこなう理由は、以下のことがあげられます。

  • 生産性の向上
  • 稼働時間の最大化
  • 労働力の効率的な配置
  • 24時間体制のサービス提供
  • 従業員の労働負担の分散

主に、生産性やサービス品質の向上を期待して三交替勤務が導入されています。

三交代勤務のメリット

三交代勤務_メリット

三交代勤務のメリットを解説します。

1.残業が少ない

三交代勤務は、勤務時間とシフトに入る人が事前に決められているため、シフトどおりの時間で退勤しやすい環境です。時間通りに次の人へ業務を引き継げるという点では、残業が少なくなりやすい制度といえます。残業が少なくなることで従業員の労働負担を軽減し、健康やワークライフバランスを向上させられます。

2.給料が高くなりやすい

三交代勤務では夜間勤務をおこなうと、通常よりも高い賃金や手当が支給されることがあります。三交代勤務では22:00から翌5:00までの深夜のシフトに入ると、1時間あたりの通常の賃金に対して25%以上の深夜割増賃金が支給されるからです。例えば時給1000円の場合、深夜割増賃金を加えると1250円です。三交代勤務を導入する職場では、ほかの勤務形態よりも収入を効率的に増やすことができ、モチベーションの向上にもつながります。

3.日中の時間が使える

三交代勤務では夜勤の勤務時間があるため、日中の時間が使えるというメリットがあります。従業員は日中に家事や個人の用事を済ませたり、レジャーや趣味に時間を充てたりできるのです。たとえば、平日の空いている時間帯に人気のカフェへでかけてランチをする、といったことも夜勤明けの日には可能です。これはワークライフバランスの向上と生活の充実度の増加につながります。

三交代勤務のデメリット

三交代勤務_デメリット

三交代勤務のデメリットを解説します。

1.生活が不規則で体力的にきつい

三交代勤務は夜勤や準夜勤の勤務が含まれるため、従業員の生活リズムが乱れやすくなります。睡眠不足や不規則な睡眠スケジュールにより体力の消耗が加速し、従業員は疲労や体調不良を起こしやすくなる可能性があるのです。夜間の勤務は生物学的なリズムを乱し体内時計を混乱させるため、人によっては三交替勤務に過度のストレスや疲労感を抱える可能性があります。

2.家族や友人との時間が取れない

三交代勤務は土日や祝日にも勤務することがあるため、土日祝が休みの家族や友人との交流が難しくなります。また土日祝に開催されるイベントや行事に参加する機会が減少するかもしれません。「土曜日にある子どもの運動会と仕事が重なってしまった」という事態も考えられます。あらかじめ予定がわかるものは、有給を取れるようにするなど早めの計画が必要です。

三交代勤務で気をつけるポイント

三交代勤務_気を付けるポイント

三交代勤務では生活リズムが乱れるため、日常生活にさまざまな悪影響が出ることが多いです。日常生活をスムーズに送れるように、三交代勤務で気をつけるポイントを解説します。

1.質の高い睡眠をとる

三交代勤務では夜間に勤務することもあるため、生活リズムが不規則になる傾向があります。そのため、十分な睡眠を確保することが重要です。質の高い睡眠をとるためには、以下のようなことに気をつけてみてください。

  • 寝る前に軽くストレッチをおこなう
  • 就寝1時間前からスマホ画面を見ない
  • 寝る際にアイマスクや耳栓を使う

ゆっくり湯船に浸かり、疲れた体をリセットするのもおすすめです。以上のように寝る前にリラックスした時間を作ったり、入眠しやすい環境を整えたりすることが重要です。

2.栄養バランスが取れた食事をとる

不規則な時間帯で働く場合、食事の時間が不規則になり、欠食したり、食事内容も偏りがちになったりしやすいです。しかしバランスの取れた栄養を摂取することは、健康維持のために重要です。毎回の食事を計画し、栄養バランスの取れた食事をとるよう心がけましょう。きちんとした食事が難しいときは、手軽に食べられるシリアルバーやプロテインバー、ゼリー飲料などで栄養を補給するとよいでしょう。

3.休日にしっかり休む

三交代勤務では勤務時間が不規則なので疲れやすくなりやすいです。そのため休日に十分な休息をとりましょう。身体を休めるだけではなく、休日を充実させることも大切です。リラックスしたり趣味に没頭したりしてストレスを解消し、心身のリフレッシュを図りましょう。

4.家族との時間を意識的にとる

三交代勤務では、家族との時間が制限される場合があります。しかし、家族とのコミュニケーションや共同の時間を大切にすることは、家庭の絆を強めるほか心の安定をもたらします。意識的に家族との時間を確保し、コミュニケーションを深めることが大切です。

三交代勤務を導入している主な職場と職業

三交代勤務導入企業

三交代勤務は、24時間稼働するさまざまな企業や組織で採用されています。これらの職場や職種では、従業員の勤務時間を効率的に管理することが不可欠であり、そのために三交代勤務が採用されているのです。

1.24時間稼働の工場

24時間稼働の工場では生産ラインが止まることなく、効率的に生産を続ける必要があります。昼夜を問わず従業員が勤務し、生産ラインの中断を最小限に抑えます。

2.病院・介護施設

医療や介護は緊急性が高いため、常にスタッフが待機している必要があります。三交代勤務では、医師や看護師などの専門職員が交代で勤務し、24時間体制の医療・介護を提供しています。

3.24時間営業店舗

24時間営業のコンビニ・飲食店・ネットカフェなどの店舗は、常に顧客の需要に応じてサービスを提供しなければなりません。三交代勤務で従業員が昼夜を交代しながら勤務し、24時間の営業を可能にしています。

4.消防署・警察署・自衛隊

緊急事態に迅速に対応するため、消防署・警察署・自衛隊は常に待機しています。三交代勤務で専門職員が昼夜を交代しながら待機し、24時間体制の対応を可能にします。

5.宿泊施設

宿泊施設では、フロントデスクや清掃スタッフなどが24時間体制でサービスを提供します。三交代勤務で従業員が昼夜を交代して勤務し、24時間の受け入れやサポートを実現しています。

6.警備員

警備員は施設やエリアの安全を確保するために24時間待機しています。三交代勤務で常に警備員が配置され、24時間の監視を確保します。

三交代勤務は合う人と合わない人がいる

三交代勤務気質

三交代勤務は「平日休める・給与が高くなりやすい」などメリットがありますが「夜勤があり体力的にきつい・家蔵や友人と時間が合わない」というデメリットもあります。私も工場勤務をする中で、交代勤務を経験しました。

給与は約2万円増え平日に自由な時間が取れて満足していましたが、体調を崩してしまい日勤帯の勤務に戻してもらったことがあります。三交代勤務が合うか合わないかは人によって違うため、給与や体力などどこに重点を置くかを考え就業するか否かを決めましょう。