
ボーナスをもらうたび「これって普通?」「もしかして少ない?」と気になったことはありませんか。同じ愛知県内の企業でも、業種や企業規模によってボーナス額の平均には大きな差があります。本記事では、公的データをもとに愛知県のボーナス実態を業種別・企業規模別に解説します。
「え!こんなに差があったなんて…」と驚いてしまうかも。あわせて、ボーナスの金額だけに振り回されないための働き方やお金についての考え方までお伝えします。
ボーナスの平均、愛知県の企業ではどれくらい?

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、愛知県の一般労働者(産業計・企業規模10人以上)の年間賞与その他特別給与額は1,138,900円でした。
参考までに2025年夏季のみの数値も調べたところ、愛知県毎月勤労統計調査(事業所規模30人以上)より、支給労働者1人当たり591,120円(前年比で1.1%増加)でした。
年間を通じての賞与は約114万円、そのうち夏のボーナスだけで約59万円という水準です。
上記のボーナス平均は、年代や性別、役職、企業規模を問わず集計されているデータです。
「そんなにもらってないけど?!」という人も多いと思います。
参考:
厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表(愛知・三重)
愛知県「愛知県毎月勤労統計調査地方調査結果 2025年夏季賞与の支給状況」
業種別に見る愛知県のボーナス差

実は、業種によってもボーナスの平均に差があります。同じ愛知県内でも、業種によってボーナス額に10倍以上の差が生まれているのが実態です。
年間賞与のデータは得られなかったため、愛知県の2025年夏季賞与のデータから、業種ごとの差を見てみましょう。
最も高かったのは「電気・ガス・熱供給・水道業」の984,621円で、次いで「情報通信業」872,244円、「製造業」868,817円、「建設業」843,085円と続きます。
一方、最も低かったのは「宿泊業・飲食サービス業」の79,481円で「生活関連サービス業・娯楽業」も118,319円と低めでした。
参考:愛知県「愛知県毎月勤労統計調査地方調査結果 2025年夏季賞与の支給状況」
愛知県、大企業と中小企業でボーナスはどう違う?

さらに、企業規模の違いによってボーナスの平均に差が出ます。
「大企業のほうがたくさんもらえる」というイメージはあっても、2倍以上の差がついていることは知らない人が多い!
企業規模別に愛知県内の企業の年間賞与額を見てみましょう。
| 企業規模 | 常用労働者 | 年間賞与額の平均 |
|---|---|---|
| 大企業 | 1,000人以上 | 1,593,800円 |
| 中企業 | 100~999人 | 993,000円 |
| 小企業 | 10~99人 | 590,200円 |
大企業のボーナスは小企業のおよそ2.7倍にあたり、企業規模による差がはっきりと表れています。転職先を選ぶ際、企業規模はボーナスの目安を考えるうえで参考になる指標といえるでしょう。
参考:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」都道府県別第1表(愛知・三重)
ボーナス重視なら「賞与水準の高い業界×大企業」を視野に

仕事においてお給料の高さ、ひいてはボーナスの高さを重視するなら「ボーナスの高い業種×大企業」への転職が視野に入ってきます。
「ボーナス水準の高い業界」×「大企業」を軸に、愛知県に本社を置く企業を紹介します。
| 電気・ガス・熱供給・水道業 | 中部電力株式会社 東邦ガス株式会社 |
| 情報通信業 | 株式会社トヨタシステムズ 中部テレコミュニケーション株式会社 |
| 製造業 | トヨタ自動車株式会社 株式会社デンソー 株式会社アイシン |
| 建設業 | 株式会社トーエネック 東建コーポレーション株式会社 矢作建設工業株式会社 |
上記のような企業は新卒採用が多く中途採用も高い専門スキルを求められるなど、多くの人が「中途入社は難しい」と感じます。そして、高いボーナスも諦めるしかないと思いがちです。
しかし、愛知県にはトヨタをはじめとする大手企業に対して、多数の取引先企業や協力会社が連なる産業構造が広がっています。こうした企業で経験を積むことは、業界知識や人脈を築く近道になるだけでなく、大手にはない裁量の大きさや、幅広い業務に携われる機会を得るチャンスとなります。
また、知名度は高くなくても、賞与水準が大企業に近い中小企業を探すのもひとつの手です。高いボーナスを得るために「どの業界・どのポジションで力をつけるか」を考えてみるのもいいかもしれません。
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ボーナスは「必ずもらえる」わけではないからこそ、振り回されないで

たとえ同じ業界にいたとしても、誰もが同じようにボーナスをもらえるわけではありません。また、同じ会社に在籍していても、年齢や役職、評価によってもボーナス額は変わってきます。
愛知県の2025年夏季賞与(事業所規模30人以上)によると、支給事業所の割合は92.1%でした。つまり、残りの7.9%の事業所では夏のボーナスが支給されていません。そもそもボーナスには法律上の支給義務がなく、会社の業績や社会情勢によって、ある年は出ても次の年は減額・なしになることもあり得ます。
参考:愛知県「愛知県毎月勤労統計調査地方調査結果 2025年夏季賞与の支給状況」
ボーナスよりも時間的ゆとりのある会社を選ぶという選択肢
もしも転職を考えているのなら、ボーナスの金額だけに注目するのではなく、残業の少なさや通勤時間の短さといった「時間的なゆとり」にも目を向けてみませんか。
残業が少なく、定時で帰れる環境であれば、その分の時間を使って副業に取り組んだり、スキルアップのための学習時間を確保したりすることができます。
会社に頼らずに収入源を増やしたり、将来の転職や昇給につながるスキルを身につけたりする時間は、目先のボーナスよりも人生において価値のあるものになるかもしれません。
ボーナスに頼りすぎないマネープランも考えよう
変動しやすいボーナスが「いつもある」という前提でマネープランを立てるのは危険です。たとえば、住宅ローンのボーナス払い。ボーナス時に多く返済する設定にしておくと、ボーナスが減ったり出なかったりした年に返済が苦しくなります。同様に、生活費の補填をボーナス前提で考えるのも避けたいところです。
ボーナスが少なかったり出なかったりする年があっても困らないように、毎月の収入の範囲で生活が成り立つ状態を基本に置いて考えましょう。
経済的にも精神的にも余裕を持ちやすくなるだけでなく、転職する際にも収入以外の軸で仕事を選びやすくなります。
ボーナスの平均額よりも大切なことは…?

愛知県のボーナスは、業種や企業規模によって金額に大きな差があり、最も高い業種と低い業種では10倍以上の開きがあります。また、企業規模だけで見ても、大企業は小企業のおよそ2.7倍という結果でした。
「ボーナスの高い企業に転職したい!」と思った人もいるでしょう。
しかし、ボーナスは確約された収入ではありません。支給されない事業所や、減額される場合もあります。「ボーナスの高い企業に今すぐ転職したい」「でも無理かも」と焦ったり諦めたりすることなく、取引先企業や中小企業で力をつける道、時間的なゆとりを優先する道など、さまざまな選択肢を考えてみましょう。
もしも転職するのであれば、目先のボーナスの額だけに振り回されない視点が大切なのかもしれません。