現役大学生による企業インタビュー記事、「学生インタビュー」。

この記事は、地元の大学生が、様々な企業を訪問する中で、見て感じた驚きや発見をそのまま発信するものです。

今回は、エコーテック株式会社に訪問してきました。
 
 

<この記事を書いた学生ライターを紹介>

登 勇太 さん

愛知大学
地域政策学部2年生
趣味:珈琲を淹れる、食べ歩き

 

奥原 和也 さん

愛知大学
文学部2年生
趣味:バスケットボール

 
 
 

現代の斬鉄剣!?

今日は、ホビー用の小型超音波カッターで有名なエコーテックの三浦さんにお話しを伺ってきました。
カッターと聞くと自分はどうしても、自分の手の力を使って切るイメージがありました。「超音波で果たして切れるのか?」そんな疑問を最初は思ってました。
 
 
【お話を聞いた人】

三浦 宏樹 さん

エコーテック株式会社
営業企画部 課長

 
 

エコーテックとは?

最初に訪問させていただいたエコーテックについて紹介します。
豊橋にある超音波応用製品を専門に扱う本多電子株式会社から、新市場創造部門として独立し、本多電子の製品の販売をメインにしています。
 
超音波カッター、特にホビー用の超音波カッターを販売していて、超音波カッター以外にも超音波霧化機・超音波洗浄機・魚群探知機なども販売しています。
 
 
しか〜し販売だけでは収まらず、顧客の声を聞き、エコーテック独自の商品企画を行い、市場開拓・創造を行っています。
 
 

超音波カッターって知ってる?


 
超音波(20,000~40,000/S)の微細振動による摩擦熱で切断する技術で、この技術があるから一般的なカッターより軽い力で切断することができます。
無理な力を加える必要がないため、長時間の作業にも対応し、硬いものから柔らかいものまでなんでも切断可能。
そう!つまりルパン三世に登場する石川五右衛門の技、なんでも切断できる斬鉄剣が今、現代に降臨したのである!!

 
 
 

ホビー用超音波カッター


 
切るときの作業時間が短縮されることと、安全性に優れているところがポイントで、力を入れずにスッと切ることができ、基本的には、ハンドピースの先端部分にあるスイッチを押して離すことで振動が開始します。過度な力がかかると超音波が停止するものもあります。
 
 

ホビー用超音波カッターの誕生

工業用超音波カッターUSW-335をローコスト化したのが始まりで、当初は市場がなく、たまたま東急ハンズ町田店で実演販売の機会を頂いたそうです。
初日は1台も売れなかったらしいのですが、運よくペーパークラフトを趣味とする人が購入し、これをきっかけに東急ハンズでの取り扱いがスタートしました。
 
 

開拓地はガンダム!?

東急ハンズの店頭で多くの方に触ってもらい、色々な声を聴いたそうです。
その中で模型ユーザーの市場を見つけたきっかけはなんとガンダムなどのプラモデルを作る方々の!
ガンプラを製作するプロモデラーさんが「肩パーツの肉抜きに便利、ビームサーベルで切られた盾を再現できる」とエコーテックの超音波カッターを使用し絶賛したことからモデラーの間で注目され始めました。
当時プラモデルの雑誌(電撃ホビー)は本屋でも販売されるほど流行であり、電撃ホビーに連絡したところ、誌上で紹介してもらうことになったそうです。
エコーテックはプラモデルという市場をこの時知り、電撃ホビーに広告を出したいと連絡し、担当者との交流が始まって行きます。
三浦さんも、幸運の連続で現在の状態になったとおっしゃっていました。
 
 

様々な分野に飛び出した軌跡とメディア進出

よりエコーテックの知名度に拍車を掛けたのはNHK、で美少女フィギュアや造形に関する番組で、放送されたのがきっかけでした。
番組の中で造形界隈で有名な方がエコーテックの超音波カッターを使ったことで問屋さんや雑誌社からの電話がじわじわと来るようになり、全国のおもちゃ屋への流通ルートが拡大していくのでした。
また雑誌社からの協力のもと東京の問屋へと規模を拡大し全国のモデラーの元に渡っていく超音波カッター。
細々と売れていた超音波カッターが一気に売れていった瞬間であり、そこから展示場への参加への交渉をしたりと粘り強くそして情熱を持って活動していきました。
その活動を通じて色々な出会い・奇跡的な出来事があり、徐々に展開していきます。
そして現在では、年間8000台も売れているそうです!
 
 

つかってみた

実際に超音波カッターを使わせていただきました。
奥原は傷がついてしまった眼鏡のレンズ、登もペットボトルのキャップを持参し、切ってみました。
使った瞬間、今までにない感覚を感じ、驚きを隠せませんでした。
 
メガネのレンズがいとも簡単に切断されていきます。
 

 
 
ペットボトルのキャップも!!
 

 
 
 
その時の動画がこちらです。


手に持つとかなり分厚く感じたのですが、超音波カッターで切っていくときは、まるで何か柔らかいものを切っているような感覚でした。
 
 

プラスチックなので十分な強度があるのですが、カッターで切ると全く抵抗感がなくスーっと切れました。あの感覚は触ってみないとわからない独特の感触で感動しました。
 
 
 

もけ部をつかった情報発信


 
日本では、様々な分野でキャラクターを作り、企業の紹介などを行っています。インタビューを続けて行く中で、超音波カッターを紹介しているキャラクターを知ることになりました。
それがこの「もけ部」です!!!
豊橋工専高校模型部を舞台に、女子高生4人がモノづくりをしながら、学校生活を送っていくというエンタメコンテンツです。豊橋では有名な手筒花火やおでんしゃ、豊橋納涼祭り(夜店)など、豊橋の伝統行事の魅力を探ったりしているそうです。
他にも、豊橋市役所のJK広報室のメンバーになったり、エコーテックはBリーグの地元プロチーム三遠ネオフェニックスのスポンサーなので、もけ部もコラボレーションしています。
豊橋の魅力を分かりやすく紹介しながら、超音波カッターを使い、モノづくりの素晴らしさを伝えている4人のキャラクターはとても大きな存在になっていると思います。
キャラクターグッズも販売しているので、今後様々な場所で見かけるかもしれません。

 
 
 

ブルーオーシャン戦略

エコーテックの成功の秘密として教えていただいたのは『ブルー・オーシャン』を探せと教えられました。
読んでいる皆さんも思ったでしょう、なんだそれと?
自分も取材中頭の中はハテナでいっぱいでした。無知って怖いですね。
ブルー・オーシャンとは、争いのない平和な海。
つまり競争相手がいない市場を探すことが成功に繋がると教えて下さいました。

医療用や工業用の超音波カッターを販売する相手が沢山いる市場(レッド・オーシャン)を避け、既存の商品を差別化して、まだ誰も踏み込んでいない模型市場を見つけ、発展していくことが鍵になってくる。また時にはお客様の方からブルー・オーシャンのヒントを教えてくれるから、お客様の要望やクレームはブルー・オーシャンを見つけ出すプレシャスなのである!

 
 
 

まとめ


 
今回の取材を通してホビー用超音波カッターを販売するため新たな市場に足を踏み入れていく、まだ見ぬ開拓市場を探していく、まさに冒険者のような会社でした。小さなきっかけを見逃さず、そのきっかけをより大きなチャンスへとつなぐハングリー精神もこの取材を通じて学びました。

エコーテックの三浦さん、今回取材させていただき誠にありがとうございました。
 

 
 
 
【会社紹介ページ】

 
 

【会社概要】
エコーテック株式会社
代表取締役 岩崎義弘
愛知県豊橋市大岩町小山塚20番地(本多電子株式会社内)
0532-65-5158
https://echotech.co.jp
 
 
 
 

 
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