仕様書作りが成功のカギ！起業家支援イベント「仕様書ソン」DAY2の様子をレポート

「良いビジネスアイデアはあるのに、実現に向けた次のステップが分からない」——そんな悩みを抱える起業家や起業志望者に向けたワークショップ「仕様書ソン」が、2024年12月20日（金）と2025年1月27日（月）の2日間にわたって開催されました。
DAY2では、中小企業診断士の佐野敏幸氏が講師を務め、事業計画の作成について学びました。本記事では、そのDAY2の様子を詳しくご紹介します。

▼DAY1の内容、参加者の感想等はこちら

仕様書作りが成功のカギ！起業家支援イベント「仕様書ソン」DAY1の様子をレポート

仕様書ソンとは

「仕様書ソン」と名付けられた本イベントは、起業家もしくは起業に向けたビジネスアイディアをもつ参加者に対し、資金調達を経てアルファ版のプロダクト制作に進むために必要な『仕様書』づくりをレクチャーするワークショップです。

これまでStartup Garageでは数多くの創業相談に対応してきましたが、コンテストで賞をとるような優れたアイディアを持っていても、その後リリースまでこぎ着けられず、アイディア段階で終わってしまうケースが多々あり、その壁を打破する、アイデア実現のための次の一歩として企画されました。

【講師】佐野 敏幸氏

佐野 敏幸 （サノ　トシユキ）氏

中小企業診断士、認定経営改革等支援機関。
スタートアップ ガレージ コーディネーター

マーケティング、補助金、新規事業、事業計画、ビジネスぼ出る、融資など、経営に関する幅広い知識で支援。

DAY2スタート！

ビジョンワーク

はじめに、事業を営むためには「ビジョン」と「キャッシュフロー」の両輪で考えることが必要であると佐野氏は説明しました。
そこでまずは、事業計画の作成に向け、ビジョンを明確にするためのワークが実施されました。
参加者はそれぞれ、「自分の事業が社会にどのような影響を与えたいのか」「事業に取り組んでいくことで、どのような状態を作りたいのか」を考え、発表しました。ビジョンを明確にすることで、今後の計画をより具体的に策定することが出来ます。

事業計画作成

次に、事業を運営する上で知っておくべき会計の知識について、理解しやすいように図を用いながらレクチャーが行われました。その後、レクチャーで学んだことをもとに、参加者はそれぞれ、今後数年間の事業計画（売上等の計画）を各自のビジョンと紐付けながら作成し、発表しました。

アクションプラン作成

事業計画は「予想」ではなく「目標」であり、目標を達成するためには、実現に向けた具体的なアクションも考える必要があります。
最後に、参加者は自ら事業計画を立て、それを実現するためのアクションプランを作成し、発表しました。
「このワークショップで計画を整理できたことで、次のステップが明確になった」という声も上がりました。

次のステップに向けて

「メンタル版ライザップ」の事業を検討中の松山さんは、2日間の事業計画プログラムを通じて、事業のブラッシュアップを行いました。
DAY2では、考えているサービスの質向上とそれに伴う投資の課題について検討しました。
具体的な改善策を考える中で、費用対効果を明確にし、実際の投資額を算出することで、今までより現実的な事業計画書を作ることができたようです。

松山さんは、これまでサイエンス・クリエイトが提供する起業家支援プログラムを活用し、ステップを踏んで事業を進めてきました。まず「東三河ビジネスプランコンテスト」でアイデアを出し、「仕様書ソン」で具体化、「モックアップソン」で具現化を進めました。次のステップとして、「PMFT（プロダクト・マーケット・フィット・豊橋）」に参加し、グループインタビューを実施。ユーザーの意見を取り入れながら、事業の実現に向けてさらに前進していく予定です。

▼モックアップソンについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

アイデアを形にする2日間！モックアップソンDAY1レポート

まとめ

仕様書ソンDAY2では、事業計画の作成を通じて、アイデアを形にし、実現へのステップをより明確にすることができました。
参加者からは「ビジョンを持つことの重要性を強く感じた」「ビジョンの実現に向けて何が必要なのかを逆算し、具体的な数値や金額を仕様書に落とし込むことで、事業のリアリティが一気に増した」といった声が聞かれました。
ビジョンを持ち、計画を立て、行動に移す力を養うことで、起業の成功確率は大きく高まります。
今後も仕様書ソンのようなワークショップを活用し、多くの起業家が次のステップへ進めることを期待しています。