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円満退職とは、企業側と退職者の双方が揉めずに合意して退職することです。
退職するなら、やはり円満退職したいですよね。退職が思うように進まないと転職活動にも支障が出てしまいます。そのためには、退職理由と切り出し方が重要です。
この記事では、円満退職できる退職理由と切り出し方を解説します。
円満退職のコツがわかるので、ストレスなくスムーズに退職できますよ。
円満退職できる退職理由とは?
円満退職するためには、納得してもらいやすい退職理由が必要です。今の職場で解決できない理由なら、引き留められずに快く送り出してもらえるでしょう。勤務先で引き留められにくい退職理由を3つご紹介します。
現状では達成できない目標
今の職場で達成できない目標は、円満に退職できる理由のひとつです。スキルを磨きたい、新しいことにチャレンジしたいなど、ポジティブな印象を与えると上司が引き留めにくくなります。自分が成長するために転職すると前向きに伝えれば、快く送り出してもらえるでしょう。
家庭の事情
親の介護や子育てなど家庭の事情を退職理由にすると、企業側は無理に引き留めることができません。負担を減らすような解決策を提案されても、無理強いをされることはないでしょう。家庭の事情が落ち着いたあとに復帰しないかと提案されるなど惜しまれながら退職できれば、円満退職は成功です。
体調不良
健康上の問題も円満退職につながりやすい退職理由でしょう。持病の悪化など体調不良を訴えられたら、企業は引き留められません。部署の異動など体調に配慮した提案をされる可能性はありますが、無理強いをされることはないでしょう。
ただし、仕事の多忙などによる体調不良を理由にする場合は、伝え方に注意が必要です。そのまま伝えてもかまいませんが、企業側だけに原因があるのではなく自分も改善の努力が不足していたなどと伝えると円満に退職できるでしょう。
退職の切り出し方
退職を上手に切り出せるか不安に感じる人は多いでしょう。
切り出し方によって円満退職できるかどうかが決まるからです。
ここでは、退職の切り出し方の3つのポイントを解説します。
伝えるタイミングは就業規則を確認する
退職したい日の何日前に申し出ればよいかは、就業規則を確認しましょう。1ヶ月前、3ヶ月前など企業によって規定があります。就業規則に規定がない場合、過去の退職者が引き継ぎなどにどれくらいの期間をかけたかがわかれば、その期間を参考に申し出るとベターです。
就業規則に規定がなく、前例を調べるのも難しい場合は、遅くとも1ヶ月前までに伝えましょう。法律上は14日前までに伝えると退職できますが、引き継ぎなどの時間を考えると迷惑をかけてしまう可能性があります。1ヶ月後なら時間の余裕がありますので、後任への引き継ぎをしっかりできて、職場に迷惑をかけずに退職できます。
直属の上司に伝える
誰に伝えるかは円満退職の大きなポイントになります。
いきなり人事や役職者に伝えるのはよくありません。まず直属の上司に伝えましょう。
相手が忙しそうにしていなくてもアポイントを取り、時間に余裕がある終業後に落ち着いて話すのがベストです。
伝えるべきこと
退職を切り出す際に、退職理由と希望退職日は必ず伝えましょう。
退職理由は伝えなければならない内容ではありませんが、必ずといってもいいほど聞かれます。聞かれる前に自分から伝えるほうが円満な話し合いができます。
希望退職日を踏まえて、企業側は退職後の人員の補充などのスケジュールを立てたり後任への引き継ぎを行なったりするため、はっきりさせる必要があります。
円満退職のコツ
退職の意思をはっきりと伝えながら、わだかまりを残さず円満に退職するには、コツがあります。
ここでは、円満退職するために抑えておきたいコツを解説します。
しっかりとコツをつかんで話し合いに臨みましょう。
退職の理由や目的を明確にする
円満に退職するためには、上司や企業側を納得させなければなりません。人を説得するためには、自分の中で退職の理由や目的を明確にする必要があります。理由や目的があいまいでは、引き留められたときに言いくるめられてしまいます。ブレない意思を伝えるために、なぜ退職をしてどのようになりたいのかをはっきりと意識しましょう。
また、理由と目的を明確にしておくと、転職の面接で退職の理由を質問されても的確に答えられます。
退職日を明確な日にちで申し出る
希望退職日は明確な日にちで申し出ましょう。だいたい何日くらいなどあいまいな伝え方でははっきりと退職日が決められず、ずるずると日にちが過ぎてしまう可能性があります。
退職日を決められないと、転職先にも入社日を伝えることができません。
希望退職日は明確に日にちを決めて伝えましょう。
引き留められたら期限を決める
上司から引き留められた際に、上層部に相談するから少し待ってほしいなどと、その場で退職の了承を得られず曖昧にされるケースがあります。そのままずるずると退職日を引き延ばされてしまうと、退職日を決められず転職活動に支障が出ます。
引き留められたら、いつまでに退職の了承をもらえるのか、期限を決めましょう。
返事の期限を設けることによって、退職の意思を明確にする効果も期待できます。
感情的にならず理性的に話す
職場に不満があったり人間関係で問題があったりすると、感情的になって不満をぶちまけてしまいがちです。その結果上司の気分を害して揉めてしまい、円満退職が難しくなるでしょう。退職理由は理性的に話す必要があります。職場や人間関係に不満があっても言わないことが重要です。
感謝の気持ちを伝える
気持ちよく退職の話し合いをするために、相手に感謝の気持ちを伝えましょう。大変お世話になりましたと今までのお礼を伝えると、よい雰囲気で話すことができます。快く送り出してもらうためにも、感謝を伝えるのは効果的です。
話し合いの内容を書面で残す
話し合いの内容は書面で残しておきましょう。
退職日は通常1ヶ月以上先の日程ですので、その間に記憶が薄れてしまうこともあります。
双方の認識に行き違いがあると、トラブルになって円満退職できなくなってしまいます。
些細なことでも書面で残しておくことをおすすめします。
まとめ
円満退職するには、会社では達成できないスキルアップや家庭の事情など、会社が認めざるをえない退職理由を適切な切り出し方で伝えることが重要です。
たとえ会社や人間関係に不満があっても、言わないほうが円満退職に近づけます。
退職の意思と希望退職日を明確にすれば、引き留められてもずるずると引き延ばされることなく、円満に退職できるでしょう。
後からトラブルにならないように、書面で残しておくことも大切です。
転職活動をスムーズに進めるためにも、コツを抑えて円満退職をしましょう。