3月転職活動

3月は転職活動のスタートに適した時期です。内定を得るまでにかかる期間は3カ月程度といわれており、3月に転職活動を始めると5〜6月の入社を狙えます。ゴールデンウィーク明けから新しい職場での仕事をスタートさせたい方にも、3月のスタートが適しているといえるでしょう。

この記事では、3月が転職活動に適している理由を解説します。最後まで読んでいただければ、3月の求人傾向と転職を成功させるポイントがわかるでしょう。

3月が転職活動のスタートに適している理由5選

3月転職活動理由

転職活動をスタートさせる時期に3月が適しているのには、以下のような理由があります。

  • 短期間の活動で転職できる
  • 離職者には4月入社のチャンスがある
  • ボーナスをもらってから退職できる
  • ライバルが多い時期を避けられる
  • 駆け込み求人がある

適している理由を理解できれば、3月の転職にメリットを感じられるはずです。

短期間の活動で転職できる

多くの企業では、4月から始まる新年度の体制や新たなプロジェクトに向けて、1〜2月頃から人員を確保しようという動きが活発になります。特に3月は、4月までに人員の補充を間に合わせたいと採用活動が加速します。

そのため、書類選考や面接など採用の過程が早いペースで進められ、通常より短い期間で内定まで進むケースも珍しくありません。一般的に3ヵ月程度かかると言われる転職活動を1〜2ヵ月で終わらせられれば、退職準備や入社準備にじっくりと時間をかけられるでしょう。

離職者には4月入社のチャンスがある

在職しながら転職活動をしている場合1ヶ月で退職するのは難しいのが一般的です。しかし、すでに離職している場合、3月から転職活動を始めても4月に入社できるチャンスがあります

通常の転職活動なら3か月程度かかる採用活動も、前述のように、3月なら1ヶ月間で内定まで届く可能性があります。3月は4月の入社に間に合わせたいと考えている企業が、採用活動を加速させる時期であるためです。できる限り早く就職先を決めたいと考えている場合は、3月のスタートが狙い目です。

ボーナスをもらってから退職できる

一般的な企業の冬のボーナスは12月〜1月頃です。3月から転職活動を始める場合、退職の時期を冬のボーナスを受け取った後にすることも可能です。転職すると、前の職場と次の職場の給料日によっては、1〜2ヵ月間収入がなくなる可能性もあります。退職前にボーナスを受け取れれば、経済的な不安を減らせるでしょう。

また、3月からのスタートは、次の職場でのボーナスを受け取るのにも適した時期です。冬のボーナスの査定月は4〜9月の企業が多いため、4月または5月に入社できれば、転職先の企業でのボーナスの査定が大きく減ってしまうのを避けられる可能性があります。

ライバルが多い時期を避けられる

1月から2月は、4月入社を狙って転職活動を行う人が多い時期です。一方、3月初旬になると、転職先が決まる人が増えてくるため、応募者が減る傾向があります

ライバルが多い時期に求人に応募すると、似ている条件の人が何人もいる中で競わなければなりません。しかし、ライバルが減ってきた3月なら、厳しい競争に巻き込まれずに採用を勝ち取れるチャンスが増えるでしょう。

希望に合った企業に転職するためには、ライバルが少ないところを狙って応募することも大切です。

駆け込み求人がある

企業の多くは、4月の新年度に向けた採用活動を12〜1月頃からスタートさせ、3月上旬頃に採用を終えます。しかし、企業の中には3月になっても採用予定の人数が確保できず、4月までに間に合わせるため採用活動を強化している企業があります。

3月は、そのような駆け込み求人が多く見られる時期です。採用予定人数を満たすために、採用の基準を下げて面接の間口を広げている企業も少なくありません。通常より面接へ進めるチャンスが増えれば、希望に合った企業へ転職できる可能性も高まるでしょう。

3月の求人傾向

3月転職活動_求人傾向

3月に求人を出す企業は、駆け込みで求人情報を出したり採用活動を強化したりするなど、通年の採用活動とは異なる特徴があります。3月の求人の傾向は、主に以下の通りです。

  • 採用意欲が高い
  • 人員不足の部署かはっきりしている

以下に詳しく見ていきましょう。

採用意欲が高い

3月の採用は、4月の新年度に向けて足りない人員の補給や新しいプロジェクトをスタートさせるための戦力の確保など、積極的に人材を確保しようとする傾向があります。つまり、通年の採用に比べて、企業側の採用意欲が高い時期です。

なるべく多くの志望者に会いたいと考える傾向があり、書類選考のハードルを下げている企業もあります。企業側が求める人材とマッチすれば、一気に採用まで届く可能性が高まるでしょう。

人員不足の部署かはっきりしている

3月になると、4月入社に向けた採用活動が一段落しているため、3月末に何人の退職者がいるのか、4月からどこの部署の人員が足りないのかなど、人事の傾向がはっきりしてきます。そのため、補給したい人材の特徴が明確になっており、求人も足りない人員の補給を目的としたものになります。つまり、企業が必要とする人材の特徴やポジションとマッチすれば、採用される可能性が高いでしょう。

4月からの新年度に必要な人材を確保したい企業のニーズを満たすことにより、通常の転職活動よりも効率的に採用を勝ち取ることが可能です。

3月・4月の春入社を目指す場合の転職活動スタート時期は?

3月転職活動_新社会人

通常の転職活動は3ヶ月程度かかるのが一般的です。そのため、3月や4月の春入社を目指す場合は、12月〜1月頃に転職活動をスタートさせるのがおすすめです。

3月に転職活動をスタートさせても4月入社に間に合う場合もあります。しかし、転職活動を急ぐと、スケジュール的にも体力的にも負担が大きくなります。余裕を持って4月入社を狙った転職活動を進めるためには、12月ごろから自己分析や企業研究などを始め、1月には応募をスタートさせましょう

3月に転職活動をスタートする際の注意点3つ

3月転職活動_注意

3月に転職活動をスタートさせるには、通年の転職活動とは異なる注意点があると把握しておくことが大切です。主な注意点は以下の通りです。

  • 4月に入社できるとは限らない
  • 多忙になる可能性がある
  • 3月下旬は採用活動が鈍くなる

ここからは、項目ごとに詳しく解説します。

4月に入社できるとは限らない

通常の転職活動では、活動を始めてから内定を得るまで3ヵ月程度の期間がかかるのが一般的です。ただし、前述のように、春は採用を急ぐ企業もあるため、1〜2ヵ月程度で内定をもらえるチャンスがあります。

そうはいっても、在職中なら退職のための手続きや引き継ぎに一定の時間がかかるでしょう。社内規定で退職日が定められている企業もあります。採用側にとっても受け入れる準備が必要であるため、4月入社を希望しても希望が通るとは限りません

5月や6月の入社になる場合も想定して転職活動を行いましょう。4月入社にこだわるのであれば、今シーズンは転職活動を見送り、12月~1月に改めて本格的な転職活動を始めるのもひとつの手です。個人の状況にもよりますが、4月入社にこだわって焦って転職先を探すよりも、5月や6月入社で折り合いをつけたり、1年遅らせたりするほうが自分に合った企業との縁があるかもしれません。

多忙になる可能性がある

3月は多くの企業で期末を迎えるため、業務が通常より忙しいでしょう。在職しながら転職活動をする場合、3月は現在の職場の業務が忙しくなるうえに転職活動もしなければならず、多忙になる可能性があります。

転職活動は、企業研究や履歴書の作成、面接など、どの過程も時間がかかります。応募する企業ごとに研究をして志望理由を考えるのも、急ぐのはおすすめしません。私も1社ずつ丁寧に研究することで、面接官に好印象を持ってもらえた経験があります。

履歴書の作成や面接などスケジュールは、上手に管理しなければなりません。転職活動を計画的に進めることで、仕事と転職活動を両立させられるでしょう。

3月下旬は採用活動が鈍くなる

3月下旬になると、4月の新卒入社の準備などに入るため、人事は忙しくなります。そのため、3月下旬は中途採用に時間をかけることが難しくなり、採用活動が鈍くなる傾向があります。面接などが4月以降にずれ込むこともあるでしょう。

3月下旬は、慌てて転職活動を進めようとせずに、情報収集や企業研究などに時間を使うのも効果的です。

3月からの転職活動を成功させるコツ

3月転職活動成功のコツ

3月からの転職活動を成功させるには、主に以下のようなコツがあります。

  • 4月入社を狙うなら急募求人をチェックする
  • 3月上旬から取り組む

この章では、それぞれを詳しく解説します。コツを押さえて、希望の転職先の内定を獲得しましょう。

4月入社を狙うなら急募求人をチェックする

3月から転職活動をスタートさせて4月入社を狙うなら、急募の求人をチェックしましょう

急募なら、書類選考から面接を経て内定を得るまで通常より短い期間で進められる可能性があります。「4月からの入社も可能」と求人に記載されていれば、企業側も急いで準備を進めていることがわかります。急募に応募書類を送付する際は、希望を記入する欄に4月入社を希望している旨を記載しておくのもひとつの方法です。

急募求人への応募に抵抗がある人は、企業が急募求人を出す理由やねらいめの求人を解説しているこちらの記事を読んでみてください。

3月上旬から取り組む

3月から転職活動をスタートさせる場合は、3月上旬から積極的に企業研究や応募に取り組むことをおすすめします。3月下旬になると企業の採用活動が鈍くなるため、上旬にできる限り進めておくと、その後の転職活動をスムーズに進められるでしょう。3月の駆け込み求人を逃さないためにも、3月上旬に集中して取り組むことが大切です

3月からの転職活動を成功させよう

3月転職活動

3月は転職活動をスタートさせるのに適した時期です。4月の新年度に向けて、人材不足の部署が明確になっている時期であり、不足した人材を補充するために採用意欲が高い企業が駆け込み求人を出すのが3月だからです。

3月から転職活動を始めると5〜6月の入社が狙えますが、通年の採用活動より短い期間で選考が進む傾向があり、早ければ4月からの入社に間に合う可能性もあります。

ただし、3月は決算期を迎える企業が多いため、現在の職場で業務が増える場合は注意が必要です。忙しい仕事をこなしながら転職活動を行うと多忙になり、時間的にも体力的にも負担が増えるでしょう。

また、3月下旬は4月の新卒入社の準備期間になるため、採用活動が鈍くなる傾向があります。転職活動を滞りなく進めるには、3月上旬から積極的に取り組み、4月の入社に間に合わない可能性も想定しておくことが大切です。