ジョブ型転職年収

「あなたのスキルは、正しく評価されていますか?」

努力を重ねてきたのに給与が上がらない、成果を出しても評価基準が曖昧で報われない、そんな閉塞感を抱えているミドル世代のビジネスパーソンは少なくありません。

それは、あなたの能力の問題ではなく、メンバーシップ型という「仕組みの限界」かもしれません。ジョブ型雇用では、スキルと成果が報酬に直結するため、専門性を持つ人ほど正当に評価される環境が整っています。実際、ジョブ型の平均給与はメンバーシップ型より高いというデータもあります。

この記事では、ジョブ型で実力に見合った報酬を得る条件、企業の見極め方、転職の進め方までを解説します。まず、自分のスキルが市場でどう評価されるか、確かめてみましょう。

ジョブ型の給与はメンバーシップ型より10%高い

ジョブ型雇用

専門的なスキルが求められるジョブ型転職は、メンバーシップ型より平均給与がやや高いです。

マーサーの報酬調査では、全職種平均では、ジョブ型が631万1,289円に対して、メンバーシップ型が562万0,745円と、ジョブ型の方が10%程度高くなっています(※調査結果は、日本企業からの提出データをメンバーシップ型雇用の特徴を示すデータ、外資系企業からの提出データをジョブ型雇用の特徴を示すデータとして取り扱っています)。

主要な職種でいうと、営業・マーケティング、データアナリティクスの仕事はジョブ型の方が給与水準が高いです。逆に、ジョブ型の方が低いのは、生産、総務の職種です。

あなたの職種だといくらぐらいもらえるのか、求人情報を調べてみましょう。

ジョブ型で実力に見合った報酬を得る3つの条件

ジョブ型転職報酬

ジョブ型が適正な報酬をもらうには3つの条件があります。

  • 深い専門性と希少性がある
  • 企業の課題にスキルがどう役立つか言語化できる
  • プロとして自主的に動ける

以下で具体的に解説します。

深い専門性と希少性がある

「この課題ならこの人」と選ばれるような、深い専門性が報酬に影響します。ジョブ型雇用では職務に合った人材を配置するため、特定領域に精通した人が自然と選ばれやすく、その結果として高い報酬につながりやすいからです。

もしくは、希少性のあるスキルを持っていると高い報酬が得られるかもしれません。企業にとって、希少な技術を持つ人材は、高い報酬を払ってでも確保したい存在だからです。

企業の課題にスキルがどう役立つか言語化できる

自分のスキルが企業の課題解決にどう貢献できるかを明確に言語化できる人は、報酬アップを実現しやすいです。なぜなら、企業が採用の場面で重視するのは「この人を迎えることで、自社の何がどれだけ改善されるか」という具体的な価値であるからです。たとえば、前職での成果を数字で示せると、説得力が格段に増します。

また、転職先の職務記述書を読み解いたうえで、「御社のこの課題に対して、私はこのスキルでこう貢献できます」と具体的に伝えられれば、企業側も採用の根拠を持ちやすくなります。スキルを持つことと、それを言語化して伝えることは別の能力です。その両方を備えた人こそが、評価されるのです。

プロとして自主的に動ける

ジョブ型で高い報酬を得るには、プロとして自主的に動ける姿勢が不可欠です。ジョブ型雇用では成果が個人に紐づくため、指示を待つのではなく、自ら課題を見つけて動く主体性が強く求められるからです。

たとえば、市場の変化に合わせてスキルを自発的にアップデートしたり、社内外の関係者と積極的に連携して仕事を前に進めたりする姿勢がその典型です。専門知識だけでなく、仕事への向き合い方を、具体的なエピソードとしてアピールできると、企業からの評価は高まるでしょう。

しっかりしたジョブ型企業を見極めるためのチェックリスト

ジョブ型転職チェックリスト

職種別の給与レンジが公開されているか

職種別の給与レンジが公開されているかどうかは、その企業が真にジョブ型を導入しているかを見極める重要な指標です。ジョブ型の本質は「職務に応じた報酬」であり、給与レンジを透明化することはその原則を体現する行為だからです。

実際に、ジョブ型を本格導入している企業では、会社説明資料や求人票に職種ごとの給与レンジを明記しているケースが増えています。反対に、ジョブ型を謳いながらも給与レンジを開示していない企業は、実態としてはメンバーシップ型の運用にとどまっている可能性があります。

入社前に確認すべき、企業の本気度を測るバロメーターといえるでしょう。

評価制度は「成果主義」か

転職先を選ぶ際は、評価制度が真に成果主義に基づいているかを事前に確認することが重要です。ジョブ型雇用では職務の成果に応じて報酬が決まる仕組みが前提であり、評価基準が曖昧な企業では、努力や実績が適切に報酬へ反映されない可能性があるからです。

具体的には、会社説明会や選考の面接の場で、評価項目、昇給の基準、評価の頻度などを積極的に質問してみましょう。こうした情報を入社前に把握しておくことで、ジョブ型の恩恵を実際に受けられる企業かどうかを、自分自身で見極められるようになります。

職務記述書(JD)が明示されているか

ジョブ型企業を見極めるうえで、職務記述書が明確に示されているかは欠かせない確認ポイントです。職務記述書は、ジョブ・ディスクリプション(job description)とも呼ばれ、JDと表記されている場合もあります。担当業務の内容や責任範囲を具体的に定めた書類であり、これが曖昧な企業では入社後に職務の境界線が不明確になり、本来の業務範囲を超えた雑務を任されるリスクがあるからです。

確認する際は、「職務記述書」という名称にこだわる必要はなく、求人情報に業務内容や責任範囲が具体的に記載されているかどうかを見るようにしましょう。JDの明確さは、ジョブ型を形式だけでなく実態として運用できている企業かどうかを判断する指標といえます。

ジョブ型企業に転職するためにやること

ジョブ型転職するため

ジョブ型企業に転職するためには、以下の3つを実践します。

  • 自分の市場価値を言語化する
  • 職務記述書に合わせた職務経歴書を作成する
  • ジョブ型の求人を探す

詳しく解説します。

自分の市場価値を言語化する

ジョブ型企業への転職を成功させるには、まず自分の市場価値を言語化することから始めましょう。ジョブ型の採用では「どんな課題を解決できる人材か」が評価の軸となるため、自分の強みを整理して伝えられるかどうかが選考の明暗を分けるからです。

具体的には、これまでの仕事で直面した課題、活用したスキルや手法、達成した成果を整理してみましょう。この作業を通じて自分の価値を言語化しておくことで、職務経歴書の説得力が増し、面接でも自信を持って貢献イメージを伝えられるようになります。

職務記述書に合わせた職務経歴書を作成する

ジョブ型企業への転職では、職務経歴書を企業の職務記述書(JD)に合わせて作成することが重要です。ジョブ型の採用では経歴の豊富さよりも「募集中の職務に対してどれだけ貢献できるか」が評価され、JDの要件に対応した内容になっていない職務経歴書は、どれだけ実績があっても刺さりにくいからです。

JDに記載されている業務内容や求めるスキルを一つひとつ確認し、自分の経験がそれぞれにどう対応しているか分かる形で記載しましょう。職務経歴書をJDへの「回答書」として捉えることで、採用担当者に自分の価値が伝わりやすくなります。

ジョブ型の求人を探す

ジョブ型企業への転職では、求人情報の特徴を理解したうえで意識的に探すことが大切です。ジョブ型求人は、業務内容、応募条件、年収レンジが具体的に明示されていることが多く、これらの記載の充実度が、ジョブ型を本格導入しているかどうかを見極める目安になるからです。

たとえば、日経転職版の求人サイトでは、職務内容や年収レンジを明確に掲載しているジョブ型求人を探すことができます。また、一般的な求人サイトでも、ジョブ型雇用に近い求人が出ている場合があります。「経験者優遇」といった条件で探すと見つかるかもしれません。

memo

TASUKIにも経験者優遇の求人が掲載されています。

なお、評価制度については求人情報に記載されていないケースも多いため、会社説明会や採用担当者への問い合わせを通じて積極的に確認するようにしましょう。

よくある疑問

ジョブ型転職よくある質問

ジョブ型雇用で、生涯働き続けられるか不安です

生涯働き続けるためには、スキルを常にアップデートし、市場価値を維持し続ける姿勢が不可欠です。ジョブ型は高い給与と引き換えに、自己責任の比重が大きい働き方といえるでしょう。

ジョブ型雇用は、1つの会社で長く働くというよりも、専門性を武器により良い条件の職場へ転職を繰り返すことが、一般的なキャリアの積み方です。

一方で、技術革新によってスキルが陳腐化したり、会社の方針転換で担当職務そのものがなくなったりするリスクもあります。メンバーシップ型に比べ、職務の消滅を理由とした解雇が認められやすい傾向にあることも、近年の判例から見えてきています。

長期的な視点で働き方を考えたとき、メンバーシップ型とジョブ型のどちらにメリットを感じるのか考えてみましょう。

メンバーシップ型で評価が上がらないのは、自分のせい?

必ずしも自分のせいとは限りません。メンバーシップ型では評価基準が曖昧になりやすく、成果よりも年功序列や上司との関係性が評価に影響するケースも少なくないからです。努力や実績が正当に反映されない場合、問題は個人ではなく評価制度や組織体制にある可能性があります。もし現状に行き詰まりを感じているなら、成果が正当に評価されるジョブ型企業への転職を視野に入れてみましょう。

ジョブ型雇用で成果に見合った報酬を受け取りましょう

ジョブ型転職_成果報酬

ジョブ型雇用は、専門性と成果が正当に報酬へ反映される仕組みです。高い報酬を得るには、深い専門性と希少なスキルを磨き、自分の価値を言語化する力が求められます。

また、転職先を選ぶ際は、給与レンジの公開・成果主義の評価制度・明確なJDの有無を必ず確認しましょう。自分の市場価値を整理し、JDに合わせた職務経歴書を準備することが、転職成功につながります。

スキルを磨き続ける姿勢を持ち続けることが、ジョブ型時代を生き抜く武器になります。