この地域で20年以上の歴史を誇る東三河ビジネスプランコンテスト。毎年たくさんの応募プランの中からさまざまなビジネスプランが受賞し、また事業化されています。
この記事では、過去に東三河ビジネスプランコンテストを受賞した商品サービスの“その後”を独自に調査し、“あのビジネスプランは今どうなっているのか?”をご紹介!
今回は第21回東三河ビジネスプランコンテストでほの国やってみりん賞を受賞した組立式屋台 Pattoについて。
“パッと”組み立てられる屋台とは? その後に発売された進化バージョンとは? 気になるその後をご紹介します!
工具不要で組み立て簡単!組立式屋台 Pattoとは?
Pattoは工具を使わず誰でも簡単に組み上げられる屋台。組立式だから収納や移動も簡単で、マルシェ出店やポップアップストアで活躍するアイテムです。
従来の屋台什器よりも低コストでありながら、十分な陳列スペースの確保とウッディで魅力的な空間を演出するのが特徴です。
木材は地元の間伐材を使用し森林保全やSDGsへもアプローチするプロダクトです。また、あえて無塗装とすることでユーザーが塗装など自由にアレンジして”世界にひとつだけの屋台”をつくることができます。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000057139.htmlより引用
コロナ禍で誕生!地元企業と学生が共同で開発・テレビ出演も
Pattoは豊橋市でオーダー家具を製造販売する老津木工有限会社と豊橋技術科学大学・建築サークル「TYACC」が共同で開発・製造しました。
新型コロナウイルスの影響を受ける飲食店などを対象に、路上での販売をサポートしようというのがアイディアの出発点。「豊橋まちなか公共空間活用学生実行委員会」(顧問:辛島一樹助教)と豊橋技術科学大学の建築サークル「TYACC」と共同で開発しプロトタイプが完成、テストユーザーからのフィードバックを生かしつ正式版の販売となりました。
道の駅とよはしで定期的に行われるマルシェ用の什器にも採用され、野菜はもちろん雑貨や茶葉の販売など幅広いジャンルで活用されています。
2022年にはテレビでも取り上げられ、100台の販売台数を突破。老津木工有限会社のインスタグラムによると、今現在は春先のイベントへ出店予定の方からの問い合わせや購入が増加しているそうです!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000057139.htmlより引用
よりコンパクトで持ち運び楽々♪ 組立式什器MoCoCO -モココ- が誕生
組立式屋台Pattoが反響を呼ぶ中で「電車移動でも持ち運びしやすいものが欲しい」という意見が多くあり、老津木工有限会社が家具職人の技術を生かして完成したのがMoCoCOです。
コンパクトに折り畳めて女性でも専用バッグに入れて持ち運べる軽さでありながら、有孔ボードという軽い素材を活用することで豊富な収納量と自由度を両立させています。
組み立てた本体は2つに分かれ、横に並べるだけでなく向かい合わせたり斜めに配置したりと空間を自由にディスプレイすることが可能です。
MoCoCOはクラウドファンディングにて先行販売が行われ、目標金額の125%を達成してプロジェクトは成功!
支援者からの意見
- 布を掛けなくても内側が目隠しになるのがいい
- マルシェで楽に準備できる什器が欲しかった
- 大きな荷物が載らない車で出店イベントが限られていたため、ずっとこのようなサイズの折りたたみ什器を探していた
といった意見が寄せられていました。
ユーザーと一緒に盛り上げる組立式什器、アフターコロナにも期待大!
時代の潮流を読みながら素早くプロトタイプを世に出し、ユーザーの意見を取り入れながらブラッシュアップし続けている組立式屋台というビジネスアイディア。
ユーザーがアレンジする余地を残しつつ販売し、老津木工有限会社のSNSにて「#Pattoデザインコンテスト」を開催するなど、販売後も製品のファンと一緒に盛り上げているのが印象的でした。
もともとはコロナ禍での路上出店がビジネスアイディアの原点でしたが、アフターコロナを控えた今も大きな注目を集め今後の盛り上がりがとても楽しみです。
企業情報
老津木工有限会社
「世の中に無いものを作る!」にこだわり、デジタルファブリケーション技術と熟練された職人の技術を組み合わせたデザイン性の高い商品開発を行う。
代表取締役 社長 | 松井 誠 |
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会社住所 | 愛知県豊橋市老津町中聖38-1 |
電話番号 | 0532-23-2528 |
公式サイト | https://oitsu-wood.com/ |
https://www.instagram.com/oitsutoyohashi.pom/ |