いるかビレッジ

多世代多文化で育みあう場 “いるかビレッジ” が豊橋市牛川町から豊川市へ移転して早1半。

移転して変わったこと変わらないこと、いるかビレッジが実践しているエコビレッジとはどんなシステムなのか、いるかビレッジが目指すところはどこなのか。

いるかビレッジの管理人兼、マネージャーのちよさんに話を伺いました。

イルカビレッジ
人物紹介
ちよさん
独身の時分から海外・国内構わずエコビレッジやコミュニティ活動場所などを巡る。いるかビレッジとは育児中に出会い、いつしかスタッフとして働くように。

循環している世界観を表現する場

いるかビレッジ

ーーー いるかビレッジが実践しているエコビレッジについて教えてください。

パーマカルチャーという言葉をご存知でしょうか。

パーマカルチャーとは人と自然が共に豊かになる関係を築いていくためのデザイン手法のこと。パーマネント (永続性) 、農業 (アグリカルチャー) 、文化 (カルチャー) を組み合わせて造った造語です。

環境に良いことを中心にやっているので “エコビレッジ” という言葉にのせて “循環している世界観” をいるかビレッジの中で表現しています。

いるかビレッジでは、子どもや外国人も交えながら、地域に住むさまざまな年代層の人が共に畑作業をしています。野菜を作って、収穫して、調理して食べる。鶏が残飯処理をして、その糞を肥料として畑に戻します。

いるかビレッジ にわとり

ーーー 以前は豊橋の牛川町を拠点に活動されていましたよね。移転して何か変わりましたか?

移転先が見つかり、新たな場所でどういう活動をしていこうかと考えた時に、ここでは環境に特化し、人との関わり・循環に重点を置いていきたいという流れになりました。

いるかビレッジ 土間

心地よい暮らしのこと・人と自然との繋がり・人生をより良くするためのヒントになるようなことが体験できる。暮らしが豊かになっていくような、社会の問題に気付いてもらえるような情報を発信していく。

そんな場にしていきたいですね。

縁がある人たちで創り上げる いるかビレッジの色

いるかビレッジ カフェ

『しあわせの経済学』という映画を知っていますか?

一部の大きい会社が儲かって、お金持ちの層はほんの一部。多くの貧困層が世界を支えている、という社会の縮図がもっと平等になるように。というのが “しあわせの経済学” の考え方。

いるかビレッジは “しあわせの経済学” の、経済が回っていく仕組みを取り入れた生活に賛同しています。

例えばパン教室の先生をしているYさん。この日はお手製の丸パンを販売してくれました。

しあわせの経済学の理念のもと、いるかビレッジに関わってくれる人や信頼できる活動をしている人を応援しつつ、売れた金額の一部をここの活動費として頂戴しています。

彼女はお互いが良い関係を築きつつ豊かになるように、ということをやってくれている人の一人です。

こういう風に関わってくださる人がたくさん居て、多くのボランティアさんにも支えられています。

ここに来て何かをすることでお互いにとって良いことは何かを探求したり。モノやコトを交換しあったり。楽しみながらそういうことに挑戦している、というのが今の現状です。

料理が得意な人が料理を提供してもらうのと、料理が苦手な人が提供してもらうのとでは全然その有難みが違いますよね。

渡すものが同じでも、受け取る側の状況によって受け取り方が全然変わってくる。

なので、お互いにとっての良いことの探求やモノ・コトの交換はみんなの心地よさを探りながら慎重に行っています。

ーーー 今日は『くるくる交換会』というお下がり品の交換会も開催していますね。

物々交換には、商品やサービスをお金を払って受け取るのとは違う面白さがあると感じています。それを使っていた人の思い出とか、使っていた時の気持ちとか、その人の思いやりとか。想像以上のものが受け取れたり渡せたりできるのではと思っています。そしてそれは喜びにあふれている、と。

ここに来てくれる人たちの輪の中でモノを交換し循環できたら。

そうしたらお金というエネルギーを使わなくても生活できたり、働く時間を『なりわい(暮らしと仕事が同じになる)』を大切にする時間へ変えられたりするのではないでしょうか。

働くとは人が動く事。人が動く中に生活は存在し、人がの動く目的が重要で、その目的は人のため

生活は生きる事を活かして初めて成り立ち、それも人のために生きてこそ活かせる。

それが理想で想い描く‘co-living’。ともに暮らしを立てる事です。

いるかビレッジ

また、いるかビレッジでは就労移行支援の活動場所として週に1回ほど場を活用しています。草刈り・収穫などの畑仕事やさまざまな体験の中での人との交流を通して、社会で苦労したけど人っていいな、もう一度社会に出てみたいなと思ってもらえたらいいなと考えています。

今日で言えば、就労移行のメンバーさんにはイベントで一般の人との交流を持ちましょうということで、いるかファームのオーガニック野菜で作った乾物などを販売してもらっています。一般の人と接点を持つことで何かしら思うことがあるはずなので、それを次に繋げていってほしいですね。

いるかファーム

オーガニックで育てた野菜などを加工して販売し、活動資金にしています!

ーーー 今後、いるかビレッジが目指すところは?

夢はたくさん膨らみますが、未来がどんな風になるかは未知。

自然に出会い・マッチングすることでどんな色にでもなれる。それを楽しみながら、挑戦を続けていきたいと思っています。その中で、ここに関わってくれる人が活かされたらいいなと考えています。

いるかビレッジはまだまだ進化途中です。これから関わっていきたいな、何かやりたいなと思ってくれる人が増えればコンテンツも増え、色も変わっていく。

縁がある人たちで創り上げていくのがいるかビレッジです。

気軽に行けるカフェで雰囲気を感じて

いるかビレッジ カフェ

カフェは木・金曜にオープン。ランチはいるかファームと地域で採れた新鮮な野菜を中心としたメニューで、素材本来の味を楽しめるよう味付けも工夫しています。

木・金曜にはいるかビレッジの想いに賛同してくれた人たちが畑作業や環境整備などを中心としたコミュニティ活動をしています。畑の活動は地域の居場所づくりとしての役割もあるんですよ。

いるかビレッジ

太陽が似合う素朴な佇まいの “いるかビレッジ” 。

ゆったり流れる時間の中で、人と人が繋がり、色を変えていく。お金では買えない “豊かな暮らし” の実験場。

今の暮らしに違和感を感じているのなら、一度訪れてみてはいかがでしょう。あなたの暮らしを豊かにするなにかが見付かるかもしれませんよ。

いるかビレッジ

“Co-living~ともに暮らしをたてる” を掲げ、様々な「ひと」や「もの」や「しくみ」を混ぜ合わせて、新しい感動を創造する地域の実験場。 コミュニティの力で社会問題の予防や解消を目指す。実験場であり実感場。

創立者の一人がイルカと一緒に泳いでいた時にビレッジの構想を思い付いたため“いるか”ビレッジという名前に。

いるかビレッジ
住所 豊川市豊津町宮脇37−1
連絡先 090-9177-1988
カフェ営業日 木・金 ※要予約
カフェ営業時間 11:00〜14:00
※カフェはコロナ渦につき、流動的に営業。
その他 その他各種イベント開催予定

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