情報収集のコツ

こんにちは、グイレン株式会社の大須賀です。

就職活動中から新社会人の頃にかけて、日本経済新聞をはじめとする新聞を読むよう促された人も多いかと思います。
しかし、ただ情報を眺めるだけでは効果的な情報収集とは言えません。
新聞やニュースを読む意義は、考えを構築して行動を起こすことにあります。

今回は、新聞やニュースの有効な読み方について解説します。

何となく知っていることに大きな価値はない

新聞を読む社会人男性

目を通していれば、話題にあがったときに、「はいはい、今日新聞に出ていましたね」と言えます。それに加えて、「意外でしたね、世の中変わってきていますね、こんな内容でしたね・・」などの言葉を付け加えれば、一応は形になります。

知らなければ、上司や先輩から「それくらい見ておけよ」と言わるかもしれませんし、知っていることで、面目を保つということも多少はあるかもしれません。

しかし、それ以上の意味はありません。

クイズ大会に出場しない限り、本来知っているだけのことに大きな価値はないのです。
新聞を流し読みにして得た情報は、数日もすれば忘れてしまい、知識や見解の蓄積とはなりません。

考えて行動を起こすことが目的

情報収集_男性

新聞やニュースを見る目的は、考えて行動を起こすことです。
一番わかりやすいのは、自分に直接関係する取引先のニュース、記事を見たときでしょう。
自然と次のようなことを考えるはずです。

新たなビジネスチャンスとして考えられないか、もしくは、何か防衛的な対応が必要なのか、自分(自社)が為すべき行動は何か。
それでこそ、情報を取った意味があります。

多くの人は、毎日天気予報を見ます。当たり前ですが、雨が降りそうなら傘を持っていくという行動をするために見ています。雨の予報だけ眺めて、傘を持たずに出かければ、予報を見た意味はありません。 

考えを構築せず、事実として認識するだけではほとんど意味がないという極端なたとえですが、同じような状況は頻発しています。

情報を取る目的は、考えて行動を起こすこと、これを再度強調します。流し読みするようなことに根本的な意味はないのです。

自分の見解を考える習慣を

情報収集_習慣

考えて行動することを前提とすると、次から次へと記事を読み進めることは間違いであるということになります。一つの記事を読んだ上で、自分の見解を考えます。どのような記事でもかまいません。

一方、每日の情報収集に費やすことができる時間は、どれだけ多くても数十分から一時間程でしょう。時間の関係上、ほとんどは見出しか導入部分を眺めるだけになりますが、一つ、考える対象を見つけることをおすすめします。

一つだけでかまいません。その積み重ねが大切です。

一つに絞ることで、わからないことがあれば、調べる意欲もわきます。漠然と読んでいるだけでは疑問も生まれません。
新聞やニュースに、每日目を通していても、知識がどんどん深まっていくわけではありません。

気になったことを深堀りして調べたり、本を読んだり、考えたり発言したりすることで、はじめて使える知識となります。つまり、新聞はきっかけという位置づけです。

自分なりの考えを構築できている人は、新聞をただ読んでいた人ではありません。自分で考えては、疑問点を調べ、他者に説明するという行動をしてきた人です。
 温暖化の問題、格差の問題、デジタル化の問題、働き方の問題、政治の問題、様々なニュースが日々更新されています。どれも、自分個人、地域、国に関わる問題です。

事実を知っているのと、見解を考え蓄積してきたのとでは、判断力と行動力に大きな差が生まれます。

日本経済新聞が常識なのか?

ビジネスマンの常識とされている日本経済新聞(日経)。
しかし、結論は、日経でなければならない理由はどこにもありません。
自分に必要な情報を詳しく扱う媒体を中心に読めばよいと言えます。

では、なぜ日経が今でも常識とされているのでしょうか。
その答えは、組織の上層部や経営層の多くが、日経を読んでいるからです。

 

日経の読者の中心はビジネスの中核を担う年齢層。ホワイトカラー、経営・管理職が大きな割合を占めています。

引用:Nikkei Marketing Portal

つまり、年配世代を中心に、日経は圧倒的な支持を得ています。年配世代を中心に、今でも日経が情報源としての常識なのです。
そうなると、本質とは異なる理由になりますが、必要性という意味では認めざるを得ません。

上層部が、読んで気になる記事があれば、部下に話すでしょう。
読んでいない、知らないということになれば、厄介な問題になりかねません。
ビジネスの場で世間話をしていて、日経の記事が話題になることもあります。
そのため、日経を読んでいる方が、何かと安心な部分も多いことは事実です。

ただ、誰もが日経だけを読んでいればよいという時代ではありません。

専門性や、向かうべき方向性によって、情報源は変えていくことが自然でしょう。
上に言われているから、質問がくるからという防衛的な理由で読んでいるのであれば、尚更、主体的に考える習慣に目を向けるべきです。

まとめ

忙しい毎日です。ニュースや新聞を見る時間は限られています。
目に入る見出しの数は少くしてでも、気になった記事については、疑問点を調べる時間、思考して見解を構築する時間を確保するべきでしょう。

これを毎日繰り返していると、一つの記事に対して、読みながらでも自分の考えを構築できるようになります。読み終えた瞬間、見解を言えることも増えるでしょう。そうなれば、自分の見解を考える、述べる、行動することが、より簡単にできるようになります。

ぜひ明日から、意義のある新聞購読に挑戦してみてください。