東三河共創フェス

2023年2月7日(火)、MUSASHi Innovation Lab CLUEにて、豊橋市主催の「東三河共創フェス」が開催され、企業が実行する共創への取り組みの紹介やスタートアップ企業によるピッチが行なわれました。

はじめに

本プログラムは、起業家とサポーターのコミュニティ形成、連携体制を構築し、双方の発展を目指す豊橋市の事業「共創コミュニティ創出支援事業」の一環として行われる取り組みです。
起業家とサポーターで作られた豊橋共創コミュニティを基礎に、起業家向けの勉強会とサポーター向け勉強会を経て、両者のピッチ&交流会が行われます。
今回の「共創フェス」は今年度の取り組みの集大成となるイベントで多くの企業が集まりました。

この「東三河共創フェス」は、4つのSectionに分けて講演やピッチが行なわれました。
Section1で株式会社サイエンス・クリエイトの勝間亮氏、豊橋市地域イノベーション推進室の小野健太郎氏、MUSASHi Innovation Lab CLUEの鈴木隆文氏、BBT大学教授の谷中修吾氏による東三河スタートアップエコシステムの取り組みと展望についてパネルディスカッションを実施、Section2ではエバーコネクト株式会社代表取締役の篠原豊氏とイークラウド株式会社代表取締役の波多江直彦氏よりエンジェル投資について解説頂き、Section3では4つの事業会社が、Section4では6つのスタートアップ企業が共創ピッチを行いました。

東三河スタートアップエコシステムの取り組みと展望

東三河共創フェス_スタートアップエコシステム

まず冒頭でスタートアップエコシステムに取り組んでいる勝間氏、小野氏、鈴木氏から、それぞれが行なっている活動について説明頂きました。その後、スペシャルゲストの谷中氏からこれまでの事業運営で培ってきたノウハウを絡めながらパネルディスカッションが行われました。

豊橋市や東三河のモノや人に魅力を感じている企業や行政が、スタートアップを成功させるために連携して様々な事業を行っていることを知ることができました。また、地方の課題に取り組む全国の起業家が豊橋に注目していることを知り、スタートアップのサポートに力を入れている成果が出ていると感じました。

谷中氏からは国内最大級の地方創生イノベータープラットフォームなど様々な活動の経験で得た2つの事業プロセスについて教えて頂きました。社会的課題の把握からスタートする問題解決型よりも、突き抜けたアイデアに社会的課題の紐づけをする価値創造型の事業創造プロセスを重視していて、クリエイティブな考えの重要性を感じました。

はじめてのエンジェル投資

東三河共創フェス_エンジェル投資

企業の事業共創を行うエバーコネクト株式会社の代表取締役の篠原豊氏と、ベンチャー企業が個人投資家から出資を募るプラットフォームを提供しているイークラウドの代表取締役である波多江氏から、エンジェル投資の解説をして頂きました。
スタートアップが金銭的に厳しい状況にある初期に投資をするので、リスクは大きいと思っていたのですが、5万円からエンジェル投資を始めた方の話もあり、想像より始める敷居の低さを知りました。
リスクもありますがその分投資がスタートアップに与える影響も大きいとのこと。それにより成功したときの感覚がダイレクトに伝わることもエンジェル投資の魅力の1つだとお話し頂きました。

事業会社による共創ピッチ

オーエスジー株式会社 デザインセンター デザインセンター長 辻村桂司氏
HP:https://www.osg.co.jp/
株式会社オノコム VDC推進室 Virtual Design & Construction
テクニカルマネージャー 林和弘氏
HP:https://www.onocom.co.jp/
株式会社サーラコーポレーション イノベーション推進室 emCAMPUS運営室 石川拓氏
HP:https://www.sala.jp/ja/index.html
株式会社ワイエムジー 代表取締役 山本祐一郎氏
HP:https://www.kk-ymg.co.jp/

上記4名による共創ピッチが行なわれ、各社が実際に行なっている共創の取り組みが紹介されました。
多くの会社がピッチの中で、豊橋技術科学大学など豊橋市内の大学と共同で行っている取り組みを紹介していることに気付きました。
自社の事業と大学の研究や大学生が共創することで結果として地域も企業も成長することを目指しているのが伝わるピッチでした。

スタートアップ企業による共創ピッチ

東三河共創フェス_共創ピッチ

株式会社豊橋バイオマスソリューションズ 代表取締役 熱田洋一氏
HP:https://toyohashibs.com/
GREEN OFFSHORE株式会社 代表取締役 鈴木裕矢氏
HP:https://www.greenoffshore.jp/
株式会社Lirem 代表取締役 藪内龍介氏
HP:http://lirem.co.jp/
株式会社NEVER 代表取締役 難波康弘氏
HP:https://never-group.com/
株式会社Wewill 代表取締役 杉浦直樹氏
HP:https://wewill.jp/
BackDooor株式会社 代表取締役 馬瓜エブリン氏
HP:https://www.backdooor.com/home

上記6名による共創ピッチが行なわれ、各スタートアップ企業の事業紹介が行なわれました。
各社は、学生時代の起業、働いているうちに感じた課題を解決するために起業、スポーツ選手が現役中に感じた課題を解決するために起業など、それぞれの視点から社会にアプローチする事業を立ち上げています。
スタートアップで新しい事業を始めている各社は共通して世の中の課題点に目を向け、既存のマーケットを作り変えようとする事業展開が印象的でした。
各社の熱のこもったピッチを聞いて、今後が楽しみになる講演でした。

最後に

今回の共創フェスは、東三河のスタートアップ企業を支えるエコシステムや各企業の取り組みを一気に知る事が出来る良い機会でした。
特に各スタートアップ企業のピッチは、共創を目指している参加者にとってスタートアップと直接つながる良い機会となったのではないでしょうか。
今後も東三河の新しい取り組みから目が離せません。