こんにちは、おいちゃんです。

いつもはあまり個人的な意見を書かないですが、TASUKIとして約半年ほど、東三河という地方都市で「イノベーションの創出」を追った方法と経過、その所感を恐縮ではございますが、記していこうかと思います。これを見て、一緒にやってみたいという方や、これなら自分でも出来そうだ、などといった新しい動きにつながることを願っています。
 

なんで?

なんで「イノベーションの創出」をはじめようと思ったか、というと東京や名古屋に比べて「起業」や「新規事業」、もっと言えば「挑戦」などといった言葉を聞く機会が少なかったので、この地域で「オモシロイ」を増やしていきたい!と思い取り組んできました。少し企業よりの見方だと、これまで下請けの業務で成り立っていた事業者が多いこの地域で、新しい事業展開や自社の特長を作っていくサポートができればという観点もありました。
 

やったこと

これまでに行ってきたことは、ハッカソン(Hackathon)、スタートアップ(Start Up)、ミートアップ(Meet Up)、ビジネスコンテスト、起業勉強会などへの参加や主催、そしてその後の支援が中心です。その過程で、関係機関との連携及びコミュニティへの所属や形成も行ってきました。
 

具体的に

豊橋市、株式会社サイエンス・クリエイト(メイカーズ・ラボとよはし)、豊橋技術科学大学などと協力し、イノベーションの種(シーズ)となるアイディアの創造とその実現へのサポートを行ってきました。
特に、ハッカソン(アイディアソン)はサイエンス・クリエイトにて4つのテーマで半年に9回ほど開催し、そこで形成されたコミュニティで現在も継続してフォローさせていただいているプロジェクトも生まれてきました。
 
開催したハッカソン
4つのテーマ - 開催回数 - 合計参加人数
・空間改善ハッカソン - 3回 - 56名
・2次元デザインの3次元家具への応用ハッカソン – 3回 – 22名
・建設分野におけるドローンの利活用アイディアソン – 1回 – 20名
・介工ものづくりハッカソン・アイディアソン – 2回 – 40名

他にも、オーガナイザーを務めさせていただいたStartupWeekend豊橋、三大学ハッカソンなども、お手伝いさせていただいております。
 

やってみて思ったこと

これら様々な企画を経て、思ったことを乱雑ではありますが、下記にて「良かったこと」と「悪かったこと」の視点からお伝えします。
 

良かったこと

これまで、TASUKIだけでは漠然とした構想と特定の先にしかアプローチできないという悩みがあったが、他の協力機関と構想を共有し、協力体制が築けたことで、これが大幅に改善。進捗についても著しく加速したのが、一番良かった点だと思っています。
 
特にサイエンス・クリエイト(メイカーズ・ラボとよはし)には、デジタルファブリケーションと言われる3Dプリンタやレーザー加工機などが常設してあり、ものづくりの観点ではとても良い場所だと思います。このようなFab LabやStartUp Weekendで利用したトライアルビレッジをはじめとしたコワーキングスペースなどは、今後もここから発信される面白いことがたくさんあると思っています。

あと、大学です。豊橋技術科学大学をはじめ愛知大学、豊橋創造大学、それに地域外の大学にも、先生方や学生の皆さんには本当に色々とご協力いただきました。専門的な分野でのご相談はもちろんですが、それよりも思っていた以上に地域のことをお話しした時間がとても多かったように思えます。多くの方が地域と共にやっていきたいと思っているのですが、どおやって繋がっていけばいいのかを大学側も地域や地元企業側も模索しているような印象を受けました。これについては、今後の課題でもあると感じております。

最後に豊橋市です。豊橋市には、他の役所ではあまり聞かないほど、挑戦に貪欲なファイターがいたことが大きかったと思います。その動きに面白いと思った人が、さらに動いて良い形ができつつあるのではないかと感じています。
 
とにかくこれまで自分たちだけでやろうとしていたことを外部と協力することで広がったこと、進んだことがたくさんありました。それと同時に挑戦を支えていきたいと思っている方がそれだけ多いことも発見できました。
 
私たちはTASUKIとして想いをつないでいくことが重要だと考えています。地域を想い、挑戦を支えようと活動する人々・団体と、それを必要とする人をつなげていくことを強化し、地域一丸となってイノベーションの創出を推進したいと思っています。
 

悪かったこと

真っ先に思いつくのが、支援体制の構築がしっかりとできていなかったことです。
ハッカソン、スタートアップ、ミートアップなどといった動き・言葉を浸透させることに注力してしまい、そこから生まれたシーズを支援していく体制が弱かったと思います。また、それと同時にそこでのアイディアを強力な主体性を持って牽引していく人・企業・団体を取り込んで行けていないのも反省に挙げられます。これについては、どのようにコーディネートしていけば良いのか、何度も悩んだ点でもあります。0から事業を立ち上げるためには、相当なパワーを必要とすると、思っています。それは自己の経験でも理解しているつもりです。それを数回のイベント参加でその人の人生を変える決断をするのは難しいと思います。
 
では、どうしたら良いのか。
一つは、もっと有効な告知を行い、幅広い層への参加を呼びかけ、地方といえども多様な人材に興味を持ってもらえる環境を作っていくことだと思っています。これまでは、幾つかの媒体で発信する以外は、本業や趣味などが多少リンクする企業・個人に直接声をかけて集めていました。しかし、来年度はこれまでの実績をもとに声かけする対象を更に広くしていこうと考えています。
 
二つ目が、内容の見直しです。内容についてはそもそもゴールをどこに見据えた企画なのかで大きく変わってくるものでもあります。よくコミュニティの形成が一番の目的と言います。私もそれはとても重要だと思います。しかし、自分が参加者側でも忙しい仕事の合間を見つけて集まる一般的なコミュニティは自然消滅したケースが多いです。その中でも自分は本当にできるんじゃないかという実現可能性を見据えたアイディアの元に集まったコミュニティはその後も数多く集まることができました。このことを考えると、実現可能性を図れる内容にまで、企画・イベントの中で作り出していくことが大切だと思います。そもそもアイディア出しで終わってしまった企画もいくつかありますが、これをMVP(実用最小限の製品)でも試作でも形にし、欲を言えば改善点まで見据えれるところまで、企画の中で引っ張っていける環境作りに時間をかけることが重要だと反省しています。
 
しかし、自分の起業する前の時期を振り返ると、共同代表の新井とは、毎週末仕事終わりに事業プランを言い合う中で、アイディアをコロコロ変え仮説と検証を繰り返し、起業に至りました。これは、実現可能性とは違うものだったと思います。これはどちらかというと、「こいつとなら何かできる」という考えに近かったと思います。いくら事業の実現可能性が高くても壁はあります。イベントや企画の中では、3日程経てば「終わる」というマインドから乗り切れるかもしれないが、人生の選択を迫られた時に立ち向かう壁はとても高くて分厚いはずです。主体と内容を見極め、場合によっては、しっかりと内部に入って支援することまでできなければ新規事業の促進ということは難しいと感じています。
 

これからに向けて

ここまで書いたら、お気づきだと思いますが、いろいろやった結果、この記事の「地方でイノベーションは起こるのか?」について、私はもちろん起こるし、既に起きていることもたくさんあると思っています。
確かに、流通が発達し情報化社会の中で場所に縛られない働きができる世の中になっているが、都会と異なり地方では、身近にVC(venture capital)や企業からの支援や意見を受けられる環境にはない。やってみようと思う人も少ない。その点で当初はとても苦しい日々が続きました。
しかし、このような企画・イベントを続けていくと、これまで会わなかった地元の人と出会え、テーマややり方によってはわざわざ都心から地方に集まって来る人も多く、企業や行政・大学も資金や食べ物、アイディアなどで支援をしてくれるなど、地域に合わせた支援の体制が形成されていきました。その時、東三河は地方といえども大学や企業がこれだけあることは恵まれている環境だと気付きました。ならば、これまで行ってきたような場作りを今後も継続して取り組んでいくことで、まずはその輪をもっと広げ、形を柔軟に対応させながら内容も改善していくことが大切であると感じています。
また、今年度、生まれたいくつものアイディアを一つひとつ思い返すと、主体も内容も実に様々で一つの型があるわけではありません。一つひとつのプロジェクトに寄り添い、お互いに何度も意見交換をしていく中でそれぞれの支援体制構築に注力していきたいと考えています。
 
最近、これから始まる、新しい仕掛けをたくさん耳にします。これからの展開に心が躍る想いで、できることをしっかりと行っていきたいと思っております。
今後の進捗については、良いご報告できるように頑張ります〜。