
2025年2月12日、食農産業クラスター推進協議会による「食農産業マッチング交流会」が開催されました。
ブース展示や発表によって出展者と来場者が情報交換や交流を深める場をつくり、食農ビジネスにおける新たな出会いを創出する恒例のイベントです。
協議会の会員はもちろん、市外のスタートアップ企業や一般事業者も「やりたいこと」や「求めている支援や協力」を伝えることができます。
食農産業クラスター推進協議会とは?
豊橋市は農業・工業・商業ともに全国的に高い水準であり、中でも農業はトップクラス。そんな地域で農・工・商の連携を推進しているのが食農産業クラスター推進協議会です。
クラスターとは、もともと「ぶどうの房」の意味。ぶどうの房のように地域の企業や大学、自治体などが連携して新たな価値を生み出す状態を「産業クラスター」と言います。
食農産業クラスター推進協議会では「食と農」を中心に産業クラスターを形成し、新たな価値を創造したり豊橋の食文化を広く発信する活動を行なっています。
食農産業マッチング交流会とは
協議会による恒例イベントである「食農産業マッチング交流会」では、会員だけでなく食農産業関係者であれば出展できる交流の機会です。
今年度の開催では約30の出展があり、またアピールタイムとして食農に関するスタートアップ企業2社と地域の食農関係事業者などによる10人のショートスピーチが行われました。
「やりたいこと」や「求めている支援や協力」を広く伝えながら直接交流することで、食農ビジネスにおける新たな出会いを創出します。会場ではいずれの発表にも参加者が真剣に耳を傾けていました。
アピールタイムの後には「食農交流フェア」として事業者のブース展示を自由にまわりながら情報交換や商談をすることができます。
ここからは、ブース展示の内容から気になるものをいくつかピックアップしてご紹介していきます。
株式会社ミライ菜園 防除DXアプリ「TENRYO」
アピールタイムでも発表を行なった農業DXスタートアップの株式会社ミライ菜園。AIで病害虫の発生を予測するアプリ「TENRYO」は、気象データとユーザーから集まる病害虫の発生履歴をもとに独自AIによって病害虫の発生を「予測」します。
現在はキャベツ、ブロッコリー、トマト、玉ねぎ、キュウリ、いちご、大根などの作物に対応し、2024年10月からはJA豊橋にてサービス導入されました。
天狗缶詰株式会社 うずらを使った新商品
給食誤嚥事故や鳥インフルエンザの影響で危機的な状況のうずら産業。株式会社アクアリングとの協業で”いつでもどこでも・手軽に・美味しく続けられる” うずら卵が主役の美味しいプロテイン「UZU-HABI(ウズハビ)」を開発しました。
販売に先立ち行われたクラウドファンディングでは目標金額の500%近い支援を達成。美味しさや栄養バランス、携帯性やアレンジもしやすい商品です。パッケージの上からうずら卵の弾力を確認したり、潰せるようにすることで小さなお子さんにとっても「安心・安全」を目指しています。
ローカーボカフェ向日葵 心と身体のために食べる美味しいスイーツ
糖質の取りすぎによるリスクを気にしたり、高タンパクな食事による身体づくりが人気になっている中で低糖質で高たんぱく質・グルテンフリーのスイーツを提供するお店。
今年度は豊橋市による生産物の地元の飲食店・菓子店等×農家のマッチング会にも参画し、豊橋産の野菜を使ったシフォンケーキなど新商品開発を積極的に行なっています。
なお、令和7年度 食農産業マッチング交流会 に出展された全事業者は以下の通りです。※50音順
- 愛知県東三河総局
- 愛知県立渥美農業高等学校 果樹部
- 株式会社INGEN
- 小田農園
- 合資会社雅風
- 加山興業株式会社
- 株式会社環健スーパーテクノ
- 國松本店
- 株式会社サイエンス・クリエイト
- 大栄THA株式会社
- 地域商社みかわ株式会社
- 中央製乳株式会社
- 独立行政法人中小企業基盤整備機構 中部本部
- 天狗缶詰株式会社
- 東海農政局
- 国立大学法人豊橋技術科学大学
- 豊橋市
- 株式会社豊橋バイオマスソリューションズ
- どんぐりピット株式会社
- 株式会社ニデック
- 日本オペレーター株式会社
- 株式会社ミライ菜園
- 有楽製菓株式会社
- ローカーボカフェ向日葵
コラボレーションで育まれる地域の産業と未来
食農産業マッチング交流会は、この地域で活躍するさまざまな「食」と「農」のプレイヤーと直接交流できる機会でした。
飲食や農業は日々忙しい業種のため、このように一挙に集まる機会はとても貴重なものですね。
今回のマッチングを通じて今後どのような未来になっていくのか、とても楽しみです!