起業の成功を左右する「プロダクト・マーケット・フィット(PMF)」。
その実現を豊橋で支援するプログラム「PMFT(プロダクト・マーケット・フィット・豊橋)」が、今年度も参加事業者を募集します!
この記事ではPMFTについて実際に利用した方の事例と共にご紹介します。

PMFTとは

PMFTとは

まずPMFとは、「Product Market Fit」の頭文字を取った言葉であり、「製品(サービスや商品)が想定する市場において適合している状態」という意味です。
スタートアップ界隈で頻繁に使われる言葉で、「顧客の課題を満足させる製品を提供し、それが適切な市場に受け入れられている状態」を指します。

PMFを達成しているかは、多くの起業家・投資家がスタートアップの成否を左右する要素として認識しています。
なぜなら、PMFがなされていない状態で販売規模の拡大をすると、顧客を確保できず、人材や資金などのリソースが尽きてしまい、事業の失敗につながる可能性が高いからです。

PMFTとは、このPMFと「TOYOHASHI」の頭文字Tを組み合わせた言葉で、簡単に言うと『豊橋で起業しようとしている人の製品(サービスや商品)が、まずは身近な豊橋の人々に受け入れられるかどうかの市場調査』を行う事業です。

こんな方におすすめ!

  • 「アプリをリリースしたけれどイマイチ利用者が増えない。顧客のニーズがどこにあるのかヒアリングしたい」
  • 「斬新なメニューを扱うカフェをオープンするが、価格感・店の雰囲気・どんなシーンでの利用が考えられるかなどを調査したい」
  • 「新商品を開発してオンラインショップをオープンする。商品コンセプトがターゲットに刺さるかやサイトの操作性が分かりやすいかを確認したい」

事業アイデア立案~開始(リリース)後まで、様々なフェーズで活用いただけます。

PMFTの流れ

支援プログラムは、下図のような流れで行われます。

PMFTの流れ

①ヒアリング・調査内容の整理(打ち合わせ1時間程度)

まずは事業(アイデア)内容と現在の課題のヒアリング、及びPMFTで調査したい項目や対象者属性などを整理

②モニターの募集・選定(3週間~1ヵ月程度)

地元求人サイトTASUKIやSNSを活用し、モニターを公募。
応募者が多数集まった場合、より顧客ターゲットに近い人物像の方を選定。(最終3~5名程度)

③調査内容の組み立て(打ち合わせ1時間程度)

PMFTを通してクリアにしたいことを前提に、調査当日にどのような質問・ワークを行うか組み立て。

④調査当日(2時間程度)

③を元に、グループインタビュー・ワーク実施。
当日、関係者が直接対応すると、モニターの方は遠慮してありきたりなことしか言えなくなってしまうため、本事業の担当者がファシリテーターとして運営。インタビューの様子はオンラインで中継し、別室にて確認することが可能で、追加で質問してほしいことなど要望があれば、テキストメッセージ等のやり取りで指示。

⑤フィードバック(打ち合わせ1時間程度)

調査内容をまとめたレポートを提出。今後検討すべきことや方針等の提案。

期間・費用負担など

ご相談いただいてから、ヒアリング~実施~フィードバックまで、おおよそ2か月程度の期間を要します。
また、PMFT利用においての費用負担はありませんが、モニターの方には、調査当日Startup Garageにお越しいただき、2時間程度のグループインタビューに対応いただくため、謝金のご用意をお勧めしております。また、販売予定の商品のプレゼントなども喜ばれます。

PMFTを活用してみた!~松山さんの事例~

PMFT松山さん

「メンタル版ライザップ」の事業を構想中の松山さんは、地域の学生起業家創業プログラムである火おこしをきっかけに起業を考えるようになりました。
PMFTを活用し、実際のターゲットへのインタビューを通じて、事業の課題と改善点を明確にしました。

松山さんはPMFTに参加するまで、サイエンス・クリエイトが提供する起業家支援プログラムを活用し、以下のようなステップを踏みながら事業を進めてきました。

①東三河ビジネスプランコンテスト でアイデアを発表

「東三河ビジネスプランコンテスト」は、地域の起業家やビジネスアイデアを持つ方々が競い合い、新しいビジネスの可能性を探る場です。松山さんはここで自身のアイデアを発表し、フィードバックを得ることで事業の方向性を定めました。

②仕様書ソン でアイデアを具体化

「仕様書ソン」は、ビジネスアイデアをより具体的な計画に落とし込むためのワークショップです。松山さんはここで、アイデアを仕様書としてまとめ、事業化に向けた第一歩を踏み出しました。

③モックアップソン でプロトタイプを作成

「モックアップソン」は、ビジネスアイデアを実際のプロトタイプとして形にするイベントです。松山さんはこの場で、サービスのデザインやユーザー体験を具現化し、より実現可能な事業へと発展させました。

④PMFT に参加し、ターゲット層へ直接インタビュー

PMFT当日の写真

PMFT当日の写真 ワークを行う参加者

これらのステップを経て、松山さんはPMFTに参加。実際のターゲット層である20代の社会人4名を集め、新入社員期のメンタル状況や構想中のサービスへの共感性をヒアリングしながら、サービスの価値や課題を見極め、事業の成功に向けてさらなるブラッシュアップを行いました。
また、当日はインタビューに加え、実際のサービス利用を想定したワークも実施し、利用者のリアルな反応を収集しました。

松山さんの感想

松山さん

実際にPMFTを使ってみて、自分のことを全く知らない方々から率直な意見をいただけたのは非常に貴重な経験でした。仲間内での議論では気づけなかった視点や、思っていた以上に素直なフィードバックが得られ、事業案のブラッシュアップにつながったと実感しています。
また、当日のワーク用の資料を作成していくプロセスを通して、自分自身でも改めて事業内容を整理することができた点も大きな収穫でした。PMFTはサービスの方向性を客観的に見直すよいきっかけになったと思います。

あなたもPMFTに参加しよう!

起業家

「アイデアはあるけれど、本当に市場に受け入れられるか不安…」「ユーザー層の生の感想が聞きたい」
そんな起業家の方に、PMFTはリアルな市場の声を提供します。
実際のターゲット層の意見を取り入れ、ビジネスを成功に導くチャンスです。
今年度の参加枠には限りがありますので、お早めにお申し込みください!

詳細・お問い合わせは、Startup Garageのスタッフまで。

スポット情報

運営 株式会社サイエンス・クリエイト
営業時間 (平日)10:00〜20:00(土曜)10:00〜17:00
定休日 日曜・祝日(年末年始など)
電話番号 0532-44-1117
公式サイト https://startupgarage.jp/