
東三河の魅力は、華やかな観光地や話題のグルメだけにとどまりません。
この土地で暮らす人々の手によって育まれ、受け継がれてきたもの……それこそが、東三河の本当の豊かさを物語っています。
本記事では、誰もが知る定番の名産品から、地域の風土と人の想いが息づく逸品までをご紹介!ふるさとの恵みとぬくもりを感じながら、東三河の魅力を改めて見つめ直すきっかけになれば幸いです。
豊橋市
豊橋ちくわ
豊橋ちくわの始まりは、魚問屋を営んでいた佐藤善作氏が四国の金毘羅様へ参拝した際に出会った一品から生まれたと言われています。旅先で名物として親しまれていたちくわの味に感銘を受け、「海産物に恵まれた豊橋でも、きっとおいしいちくわが作れるはず」と製造に挑戦。
やがて佐藤氏は「ヤマサちくわ」を創業し、現在では豊橋を代表する名産品として広く知られる存在となりました。
なめし田楽
なめし田楽とは、ご飯に大根の葉を乾燥させて炊きこんだものと、豆腐のみそ田楽を合わせた料理です。
なめし田楽の発祥は、実は滋賀県。東海道の宿場町の滋賀県目川で人気の料理だったなめし田楽は、当時東海道沿い全国で流行し、やがて廃れていきました。豊橋だけが今も地元の方に愛され名物として残っています。

うずらの卵
うずら産業の発祥は愛知県。中でも豊橋市はうずらの卵の生産量50%を誇っています。生や水煮で販売されているのはもちろん、味付き卵や燻製卵、うずらの卵を使ったお菓子など加工品も多く名産品として売られています。
次郎柿
100年以上の栽培の歴史がある次郎柿。完全甘柿で果肉はとてもしっかりしており、歯ごたえもあります。
完全甘柿の中では次郎柿が一番おいしい!という人が大勢いるほど、とても人気の品種です。収穫時期は10月下旬から11月末ごろまで。この時期になると街のさまざまなところで次郎柿が販売されています。
豊橋筆
豊橋は自然豊かな土地のため、天然の動物の毛が手に入りやすく、江戸時代には質の高い獣毛がとれました。豊橋筆はタヌキやイタチなど、約7種類の動物の毛を練り混ぜて作るのが特徴で、各動物の毛の特徴を生かして筆の固さを調整しています。
滑るような書き味が特徴で、ほかの筆と比べて墨になじみやすく、豊橋筆を愛用する書道家も大勢います。
豊橋カレーうどん
豊橋カレーうどんは、器の底からご飯・とろろ・カレーうどんという二層構造になっている豊橋のご当地グルメです。残りがちなカレールーも、底のとろろご飯と混ぜることによって、最後までおいしく食べられるように工夫されています。とろろには、最初からご飯とルーが混ざらないようにする役目があり、しっかりと考えられているんですよ。
豊川市
豊川いなり寿司
日本三大稲荷の一つである豊川稲荷の門前町で古くから愛されてきたご当地グルメの豊川いなり寿司。市内に60店舗以上もあるお店がそれぞれ独自の工夫を凝らし、歴史のある料理の中に新しい様々な味を盛り込んだいなり寿司を提供しています。
「豊川いなり寿司で豊川市をもりあげ隊」というボランティア団体が発足され、いなり寿司を通して地域のブランド化と活性化に取り組んでいます。
バラ
温暖で日照時間の長い愛知県は「花の王国」ともよばれています。中で、全国1位の産地規模を誇り、2007年には内閣総理大臣賞を受賞したのが豊川のバラ。花業界のトップブランドとして全国でも有名で、年間1700万本ものバラを栽培しています。
生炊佃煮
豊川の生炊佃煮は「とよかわブランド」に認定された、地域を代表する特産品です。通常の佃煮が下茹でや乾燥などの下処理を経て煮込むのに対し、生炊佃煮は新鮮な素材を生のまま煮込む製法(素焼きを行う場合もあり)で作られます。
素材の鮮度が命で、火加減や調味のさじ加減に職人の熟練が求められます。手間のかかるこの製法は「三河の生炊き」と呼ばれ、素材の旨味を閉じ込めた香ばしさと、骨まで柔らかい仕上がりが特徴です。
蒲郡
蒲郡みかん
蒲郡みかんは高い糖度と程よい酸味のバランスが特徴の温州ミカンです。全国有数の生産量を誇る「蒲郡温室みかん」は品種を宮川早生に統一し、温室で独自の栽培技術を取り入れて栽培されており、紅が濃く、きめ細かい外観がまるで美しい絹肌のようだと、「絹肌みかん」と称されるほどです。
深海魚
蒲郡市は愛知県内に4隻しかない深海魚を獲る「沖合底引き網漁船」のすべてを蒲郡市内の漁港に所属しています。蒲郡で水揚げされる深海魚は県内の9割以上を占めており、「めひかりの唐揚げ」「ニギスの団子」「キンメダイの煮つけ」など、おいしい深海魚料理はどれも一度は試してほしい逸品です。
三河木綿
蒲郡は三河木綿の一大産地であり、織布・染色・縫製までを地域内で一貫生産できる特徴をもつ「三河繊維産地」です。丈夫で厚地の「三河縞」と呼ばれる縦縞模様・耐久性・保湿性・吸水性の高さが魅力で、ふるさと納税の返礼品としても取り扱いがあります。
三河産木綿の歴史は古く、平安時代初期に日本へ初めて綿が伝わり、日本で初の木綿の産地といわれています。江戸・明治時代には徳川家の保護のもとで綿業が発展し、「三河木綿」というブランド名で全国的に知られるようになりました。

新城市
鳳来牛
希少なブランド黒毛和牛の鳳来牛は生産農家が限られているため、市場にはあまり出回らず「幻の和牛」とも呼ばれています。通常よりも長い18か月以上という期間をかけて飼育されることにより、赤身のうまみが凝縮します。そして、その長い飼育期間は、脂の融点を低くし、口の中でとろけるような柔らかい舌触りを実現しました。肉質等級4級以上のモノだけが「鳳来牛」として認定されます。
鳳来寺硯
新城市の鳳来寺山で採れる銀鳳石(ぎんぽうせき)・煙巌石(えんがんせき)・鳳鳴石(ほうめいせき)の三種類の石材で創られる硯で、約1300年の歴史があります。鎌倉時代にはお土産物として持ち帰られ、室町時代には将軍が愛蔵するほどの価値を持ちました。江戸時代に続き、明治維新後には門前町である門谷で硯づくりが再開され、現在では高度な芸術性を持つ美術工芸品として、新城市が指定する無形文化財となっています。
梅
新城市では、特に川売(かおれ)地区が梅の里として知られ、「南高」とはじめとする7品種、合計約1500本の梅を栽培しています。この地域の梅は、梅干し・梅酒・梅ジャム・梅うどん・梅漬けなど多様な加工品に使われ、地元のお土産品としても親しまれています。
山間の梅林と共に、梅の香りと風味が地域の暮らしと文化を結びつける名産品として、新城市の魅力を伝えています。
しんしろ茶
愛知県内で有数の普通煎茶生産量を誇る「しんしろ茶」。主に「やぶきた」種が栽培され、煎茶本来の深い味わいと香りが特徴です。
豊川の清流と山間から立ち込める朝霧がお茶の栽培に適した環境を作り出していると言われており、昼と夜の寒暖差が大きく、ゆっくりと成長するため香りがよく、切れのある味わいが楽しめます。地元ではペットボトル飲料としても親しまれています。
田原市
あさりせんべい
あさりの風味を生かした、パリパリとした軽い触感が魅力のあさりせんべいは、昭和63年のふるさと創生事業の一環として開発され、今では渥美半島を代表する名産品となりました。あさりせんべいといったらあのまるっと一粒乗ったあさりが印象的ですよね。おやつにもビールのおつまみにもなるお土産品です。
花
田原氏は「日本一の花のまち」です。輪菊(わぎく)、カーネーション、バラ、ガーベラ、かすみそうなど多様な洋花や鉢物の生産が盛んで、特に特に輪菊は全国トップクラスの出荷量を誇ります。輪菊と言ったら仏花のイメージが強いですが、染料で美しく染めたカラーリングマムはメディアでも話題となりました。

アースメロン
田原市はメロンの一大産地で、特に網目模様が特徴のアールスメロンのブランド「渥美アールス」が有名です。栽培は昭和初期から始まり、豊川用水の通水以降、温暖な気候と相まって栽培が拡大しました。網目が細かく一面に入り、香りがよく、肉質もきめ細やかで舌触りが良いことが特徴です。
魅力たくさん!大好き東三河!
東三河にはたくさんの「おいしい魅力」「受け継がれる歴史」があります。どれも、この土地の自然や人のぬくもりがぎゅっと詰まっているものばかり。
地元の方には「やっぱり東三河っていいなぁ」と思ってもらえたら嬉しいですし、遠方の方にも「ぜひ行ってみたい!」と感じていただけたら何よりです。
私自身も、この記事を書く中で改めて東三河の豊かさを知り、ますますこの地域が好きになりました!