Farmers Collection_エムキャンパス

筆者が豊橋市に移り住み、もうすぐ10年が経とうとしています。
この地でたくさんの人と出会い、家族ができ、子どもにも恵まれ、生活する身として強く感じることは、とにかく東三河の野菜は『格が違う』ということです。

地産地消ならではの新鮮さは言わずもがな、素材の旨みや甘み、歯ごたえまで、スーパーで買える他エリアのものとは一線を画す、まさに芸術品だと感じます。

そんな東三河の野菜ファンである私にピッタリな「Farmers Collection(ファーマーズコレクション)」というランチイベントが開催されると聞き、家族で参加してきました。

今後も定期的に開催されるイベントですので、これから参加を検討される方の参考になるよう、イベントの様子をまるっとレポします!

Farmers Collection(ファーマーズコレクション)とは?

「生産者のつくる特別な料理~生産者ご飯~」を副題とするこのイベントは、生産者の方々とお話ししながら、東三河の農作物をたっぷり使ったコース料理が食べられるランチイベントです。

育てる人と調理する人、それを味わう私たち参加者で、
見て、話して、食べて、体験を通して完成するコラボレーションコース。
Farmers Collectionは、ホテルアークリッシュ豊橋の10周年を機にスタートしたイベントで、これまで全12回開催されています。

今回参加したイベントは、駅前大通りに2021年にオープンした食の発信拠点「emCAMPUS」でのイベントで、emCAMPUSでは4回目の開催です。
毎回違った生産者の方々にスポットがあてられ、ご自身が育てられた自慢の作物を使った、特別なメニューを披露いただけます。

会場に到着

ファーマーズコレクション_会場

今回の会場はemCAMPUSの1階emCAMPUS FOOD レストラン。30名ほどの参加者たちが、コース料理のスタートを今か今かと待ちわびていました。

まずは生産者たちのご挨拶

ファーマーズコレクション_生産者3人

今回、生産者ご飯をふるまっていただけるのは、河合果樹園/河合浩樹さん、あおば農園/酒井美代子さん、内藤雅嗣さんの3人。それぞれ、レモン、人参、ブロッコリーの農作物を使って、とびっきりの料理を提供いただけます。

少し話がそれますが、emCAMPUSの屋上には『屋上農園』があるのをご存知でしょうか。そこには幅60cm×奥行60cm×高さ50cmの枡形プランターが139個も設置されており、約50種類の作物が育てられています。Farmers Collectionは、それらを育てる「農民藝術創造倶楽部」という農家の団体とemCAMPUSのコラボイベントでもあるのです。

ファーマーズコレクション_屋上農園

emCAMPUSの屋上農園

コース料理がスタート

突き出し(アミューズ)&前菜(オードブル)

レモン、人参、ブロッコリー農家のコラボレーションコースのスタートを飾るのは、お三方の農作物をそれぞれ使った、カナッペとムースです。レモンのさっぱりとした風味と、ブロッコリーと人参の濃厚な甘みが絡み合い、とても美味しい!見た目も綺麗で、これから始まるコース料理に益々ワクワクしてきました。

ファーマーズコレクション_アミューズ、オードブル

3種の農作物のカナッペ(右)
ブロッコリーと人参のムース レモンジュレ(左)

肉料理(アントレ)

ファーマーズコレクション_オープンキッチン

このFarmers Collectionの見どころの1つ、オープンキッチン!
農家さんが厨房で調理する姿が、レストラン前方のスクリーンに映し出されます。
作物へのこだわりや、調理のポイント、残った野菜の保存方法や意外な調理方法など、農家さんならではのお話しを聞かせていただきながら、料理の出来上がりを待ちます。

ファーマーズコレクション_ブロッコリーのソテー

内藤さんのブロッコリーのソテー 無添加ベーコンと共に

香ばしいベーコンに、こんがりニンニクの香りがたまらないブロッコリーが乗せられテーブルに運ばれてきました。
ブロッコリーは普段私たちが食べているつぼみ部分だけでなく、茎や葉っぱも使用されていました。
茎は思っていたような固さはなく、コリコリした食感がクセになる食材でした。

ファーマーズコレクション_生産者

「ブロッコリーは捨てるところが何もない野菜」と話す内藤さん

肉料理(ヴィアンド)

続いて、あおば農園の酒井さんの農家メシ。普段から、折れた人参やサイズが小さすぎる人参など、出荷できない規格外野菜を大量に消費する料理をよく作るという酒井さん。
その中でも消費量が多い「きんぴら」をご披露いただきました。

きんぴらは、オレンジと黄色の人参と、内藤さんのブロッコリーの茎部分を使い3食のカラフルなきんぴらに。
そこにバターでソテーされたチキンが乗り、それを囲うように黄色、オレンジ、紫のカラフルな人参ソースが添えられます。

ファーマーズコレクション_肉料理

あおば農園の人参きんぴらとチキンのソテー
3食のカラフル人参ソース

ナイフで切り分けたチキンに、ソースをつけて食べると、それぞれ違った甘みがあり驚き!人参の甘みがダイレクトに伝わるお料理でした。

ファーマーズコレクション_酒井さん

「きんぴらは何でも入れてOKなザ・農家メシ」と話す酒井さん

デザートは衝撃の・・・!?

締めのデザートはメニュー表を見て気になっていた「白玉ぜんざい 河合果樹園の無農薬レモンの衝撃」。
メニュー名に「衝撃」と入っていること自体が衝撃ですが、
ぜんざいにレモン??と、既に頭にはハテナがいっぱい。

ファーマーズコレクション_レモンすりおろす

無農薬だからこそ、安心して丸ごとすりおろせる河合果樹園のレモン

途中、バケットもお出しいただき、すでに大満足の私たちでしたが、
河合さんがおろし器でレモンをすりおろすと、たちまちレストラン内はレモンの香りで包まれ、別腹が一気に動き出しました!

ファーマーズコレクション_白玉ぜんざい

白玉ぜんざい 河合果樹園の無農薬レモンの衝撃

テーブルに運ばれてきた白玉ぜんざい自体はとてもノーマルなもの。
まずは白玉ぜんざいだけをいただき、
その甘みを確認したあと、恐る恐るレモンを入れてみると・・・
「!?!?!?!?」
合うわけない、と思っていた2つの食材が、衝撃のマリアージュ。
レモンの風味はぜんざいの甘みをかき消すことはなく、後味をさっぱりさせ、口直しがいらない奇跡のベストマッチをみせてくれました。

おわりに

イベントの最中は、生産者のみなさんがテーブルを回ってくださり、感想を聞いたり、食材について教えてもらったり、生産者たちとの会話を楽しめることもこのイベントの醍醐味の1つ。

ファーマーズコレクション_農作物の販売

最後には農作物の販売も

そして何よりも、新鮮な東三河の野菜をたっぷり食べられます。
普段は野菜は見るだけで“イヤイヤ”する1歳5か月の息子も、この笑顔。
新鮮で美味しい野菜は、家族を幸せにしてくれました。

ファーマーズコレクション_子ども

とても美味しい料理を紹介しましたが、実はこのFarmers Collectionのコース料理のコンセプトは「家でも作れる料理」。
特別な調理器具や調味料は一切いらない、誰でも作れる料理を教えてくださいます。

無駄なく野菜を楽しむ方法を学びながら美味しい料理を堪能できるまさに至福のランチタイムを過ごすことができました。
今後について、現時点では下記のイベントが予定されていますのでぜひご友人やお友だちと、参加してみてください。

Farmers Collection vol.13
2023年2月26日(日)12:00~
@ホテルアソシア豊橋 レストランKEI
おざわファーム/フルーツかぶ

詳細はこちら

Farmers Collection vol.5
2023年3月25日(土)11:30~
@emCAMPUS FOOD レストラン
富永園芸/富永さん
鈴木製茶 / 鈴木さん
Patch Farm/中川さん