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11月といえば七五三シーズンですね。

なんとなく知ってはいるけど、具体的にいつどんなことをしたらいいのかあやふやな方もいるのではないでしょうか。

この記事ではあらかじめ知っておきたい七五三のお祝いに関する情報をまとめています!

七五三とは?満年齢と数え年のどっち?

もともとは公家や武家の子が成長の節目に行う儀式だった七五三ですが、江戸時代からは庶民の間にも広まり子どもの健やかな成長を祝う行事となりました。

女の子は3歳と7歳、男の子は3歳と5歳に、七五三のお祝いと参拝を行います。かつては生まれた年を1歳として元旦ごとに歳を重ねる「数え年」の年齢で行われてきましたが、今は一般的な「満年齢」でお祝いしても良いとされています。

小さなお子さんだと参詣やお参りが大変だったり、レンタル衣装が満年齢に合うように用意されていることから、満年齢でのお祝いがおすすめです。

七五三とは

七五三の衣装について

七五三と言ったら、やはりかわいい子どもの着物姿を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。七五三の由来はそれぞれの年齢の昔の儀式から来ているので、衣装にも意味があります。

三歳は、男女ともに髪を伸ばし始める『髪置き』の儀式が由来で、三つ身の着物に被布を着せた服装です。

五歳は、男の子が初めて袴を着ける『袴着』の儀式が由来で、着物に羽織袴、白い扇子、守り刀を身につけます。刀を持つのは、社会の一員になるということの象徴です。

七歳は、女の子が初めて大人と同じ帯を結ぶ『帯解』の儀式が由来で、着物を体格に合わせて肩上げ、腰上げ、おはしょりをして、大人と同じように華やかに袋帯を結びます。箱迫や帯締め、帯揚げ、志古貴なども付けます。

最近では、洋装で七五三をおこなう方も増えています。洋装の方が子どもへの負担も軽いですし、お参りの時だけでなく、日常でも着られるというメリットがあります。しかし、特別感が薄れたり、あまりカジュアルな服装は好ましくないので、注意しましょう。洋装で七五三をおこなうのであれば、男の子ならスーツ、女の子ならフォーマルなワンピースやひざ丈ほどのスカートにしましょう。

衣装レンタルや購入のメリット・デメリット

衣装をレンタルにするのか、購入するのかとても迷いますよね。まずは、優先順位をつけましょう。予算や品質、準備にかかる手間や時間、汚れや破損の心配、七五三終了後の着物の使い道や保管場所など、さまざまな方向から判断しなければなりません。
では、レンタルの場合と購入の場合、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。

レンタル

メリット

高品質の着物を安価で着られる。最新トレンドの着物を着られる。必要なものがセットになっている。メンテナンスや保管場所に困らない。

デメリット

小物や付属品にこだわれない。人気の着物は早い者勝ち。急なレンタル日の変更は難しい。ひどい汚れや破損は別料金。

購入

メリット

自分のものになる。兄弟などで着まわすことができる。

デメリット

クリーニングは必須。メンテナンスや保管場所が必要。

着付けやヘアメイクの手配方法

七五三着付けやヘアメイクの手配方法

着物を着る場合、着付けが必要になります。そして、和装でも洋装でもヘアメイクはきれいにしてあげたいですよね。着付けやヘアメイクは、写真館や美容院で対応してくれます。

写真館では、七五三の撮影プランに、着付けやヘアメイクの料金が含まれている場合がありますので、確認するといいですね。

雨の日の七五三参りのコツ

お子さまのハレの日、お天気も晴れだといいのですが、こればかりは神のみぞ知るところ。もしお参り当日に雨が降ってしまった場合の対処法をご紹介します。

着物の場合、裾が濡れてしまわないように短めに着せてもらいましょう。草履ではなく長靴を履かせる場合にも、裾が短い方が楽です。

雨よけのコートやポンチョを羽織った際、着崩れやすくなるので、なるべく着崩れしにくいように着せてもらいましょう。あわせて、髪形や髪飾りも痛くない程度にしっかり仕上げてもらうと安心です。

持ち物は、大小のタオルや、濡れたものを入れるためのビニール袋、裾まで守れるポンチョなどがあると便利です。洗濯ばさみやクリップも、袖や裾を留めておくことができるので、濡れ防止になりますよ。

そして、着物がレンタルの場合は汚損保証を確認しておきましょう。

七五三のお参りの流れと準備

お参りの時期はいつがいい?

七五三のお参りは、一般的には11月15日に行われます。しかし、必ずしもその日に参拝しなければならないわけではありません。10月中旬から12月初旬が『七五三シーズン』と言われていますが、混雑や悪天候を避けるため、それよりも早くお参りする家庭もあります。

祈祷の流れや費用、予約のポイント

七五三のお参りには『参拝のみ』と『御祈祷』の二種類がありますが、どちらでも構いませんよ。七五三は神様に子どもの健やかな成長を報告し、感謝を表すための行事です。お子さまの成長を喜ぶ気持ちを第一に考えて、お祝いしましょう。

では、御祈祷を選んだ場合、どのような流れで進むのでしょうか。一緒に確認しましょう。

1、予約方法や日時の確認をする

七五三シーズンは毎日のようにご祈祷を執り行ってる神社は多いですが、中にはご祈祷の日時が限られていることもあります。参拝先が決まったらまず確認をしましょう。ホームページなどを検索するか、直接電話で問い合わせると確実ですね。

また、事前予約が必要な場合もあるので、併せて確認しましょう。

2、祈祷料(初穂料)を用意する

ご祈祷の初穂料は神社ごとに決まっていることが多いです。日時と予約方法を調べる際、併せて確認しておきましょう。一般的には、5000円~1万円です。

また、初穂料の渡し方も、水引に入れる、白封筒に入れる、何も入れずにそのまま渡す、など神社により異なります。事前にリサーチしておくとスムーズです。

初穂料を初のし袋や白封筒に入れる際には、以下のような事に気をつけましょう。

のし袋は、紅白の蝶結びのものを選ぶ

蝶結びは何度も結びなおせることから、「何度も繰り返したいうれしいできごと」という意味があります。

のし袋の中央上部には、「初穂料」「御初穂」「玉ぐし料」などと書く
中央下部には、ご祈祷を受けるお子さまの名前をフルネームで書く

きょうだいで一緒にご祈祷を受ける際は、同じのし袋に二名分の金額を包み、連名で名前を記載するのが一般的です。ご祈祷の予約はできるだけ早く申し込むようにしましょう。

お参り当日に持って行くべきもの

履きなれた靴・靴下

履きなれない草履は、子どもたちにとって苦痛なもの。神社についた時点で足が痛くなってしまうこともあります。そんな時のために、履きなれた靴と靴下を用意しておきましょう。

着替え

足元を替えるだけでは落ち着かないこともあります。お参りが終わったらすぐに着替えさせてあげられるように、着替えを持っていきましょう。着物を着るときに、しっかり肌着を着ておくと、さっと着替えさせてあげられるので、おススメです。

タオル・ヘアピンなど

タオルはたくさんの用途があります。汗や手をふく時にもつかえますし、着物が着崩れてしまった時にも役立ちます。女の子は、髪形が崩れた時にヘアピンで応急処置ができる場合があるので、ぜひ持っていきましょう。

寒さ対策グッズ

11月中旬は冷え込む日も多いです。ブランケットやストールで寒さ対策をしましょう。あらかじめ寒くなるのがわかっている場合は、温かい下着を着せてあげるといいですね。

カメラや予備バッテリーなどの撮影グッズ

写真館で記念撮影するとしても、やはりオフショットも欲しいもの。今の時代、スマホで撮影はできますが、心配なのがバッテリーです。おじいちゃん、おばあちゃんとの待ち合わせなどの連絡でバッテリーを思った以上に消費することも考えられます。モバイルバッテリーなどがあると安心です。

おやつや飲み物

七五三では拘束時間が長いので、子どもが飽きてしまったり、ぐずったりするかもしれません。そんな時にはお気に入りのおやつや飲み物で落ち着いてもらいましょう。あまりボロボロと崩れるおかしや、色の濃い飲み物は、着物を汚してしまう原因になりかねないので注意してください。女の子はストローがあるといいですね。

ポケットティッシュ・ウェットティッシュ

手についた汚れはすぐにウェットティッシュなどでふき取りましょう。汚れた手で着物を触ってしまう前に…。

大きめのバッグ・エコバッグ

容量に余裕のあるバッグやエコバッグがあると、ご祈祷の記念品を入れたり、防寒具を入れたりと便利です。

七五三持ち物

七五三の記念撮影を成功させるポイント

七五三のお祝いは各年齢1回だけの貴重なお祝い。プロのカメラマンに依頼したり、写真館で記念写真を撮る方も多いのではないでしょうか。失敗したくない記念写真を成功させるポイントをご紹介します。

スタジオ撮影 vs ロケーション撮影

写真館で素敵なインテリアをバックに撮影するスタジオ撮影と、お参りにプロカメラマンに同行してもらって撮影するロケーション撮影。それぞれの魅力と注意点を比べてみましょう。そして、ご自身で撮影するときのポイントも要チェックです。

スタジオ撮影

写真館でのスタジオ撮影のメリットは、なんといっても『プロによる撮影』『小物が豊富』ということでしょう。写真館にはたくさんの撮影小物が揃っています。思ってもいない小物が大活躍!なんてこともあります。そして、オプションでキーホルダーなどが作れるプランもあります。七五三シーズンは、オプションも併せて格安キャンペーンを行っている写真館も多いですね。

注意点は、七五三シーズンは混みやすいこと。ご希望の日時が決まったら早めに予約しましょう。写真データやオプションをあれもこれもとつけると、思ったより高額になることもあるので、注意が必要です。

ロケーション撮影

屋外でもプロによる撮影ができ、動きのある写真も撮れるロケーション撮影。お参りした場所をバックに撮影できるので、将来見返したときに、よみがえる思い出も多そうですね。

注意点は、写真館のプラン以外で出張撮影のカメラマンを頼んだ場合、データのみの納品が多く、アイテムをご希望の場合は別途ご自身で手配する必要があります。着付けなども別手配となりますので、お参り場所、着付け、カメラマンと、様々な場所に予約を入れなければなりません。

セルフ撮影

ご自身で写真を撮れば、格安で済みますし、お子さんのより自然な表情を残すことができます。プロのように撮影するのは大変かもしれませんが、ポイントを押さえて、素敵な思い出を残しましょう。

まず、子どもの目線で撮影することを心がけましょう。大人目線で見下ろす角度でばかりで撮影すると、単調で、しっかり表情をとらえることができません。光の向きにも注意してください。初心者にも簡単なのが『順光』といって、お顔に光が当たる状態で撮影することです。明るい写真が取れやすくなります。ですが、人物を撮影するのに向いている光の向きは『半逆光』です。被写体の斜め後ろから光が当たる状態で、お顔に影ができません。髪の毛に光が当たってふんわり見え、背景が明るいので透明感のある写真を撮影することができるのでおすすめですよ。

撮影のタイミングはいつがいい?(前撮り・当日・後撮り)

撮影のタイミングも考えなければいけないポイントです。メリットなどをあげますので、参考になさってください。

前撮り

4~10月に撮影するメリットは何でしょうか。『混雑時を避けられる』『着物の着用感を試せる』『日焼け前のお顔で撮影できる』などがあります。女の子の場合、日焼け前の白い肌で撮影できるのは魅力的ですよね。七五三シーズンではないので、リーズナブルな料金設定をしている写真館が多いようです。

当日

両家のご両親が揃う日なので、スケジュールを合わせる負担を減らすことができます。しかし、タイムスケジュールを組むのが難しかったり、子どものご機嫌待ちなどで、思い通りの写真が撮影できない場合があります。

後撮り

12月~翌年3月までは、写真館のシーズンオフの期間なので、お得なプランが用意されている場合があります。スタジオ撮影だったとしても寒いので、寒さ対策はしっかり行ってくださいね。

神社での撮影には事前の確認を

ひとつ、重要なことをお伝えします。最近、「撮影禁止」とする神社も増えています。原因は参拝者のモラルのない行動です。「参道に寝転がって撮影するカメラマンが邪魔だった」「撮影の演出で飛ばしているシャボン玉で着物が汚れた」「子どもの着替えでトイレを占領された」など、せっかくの記念撮影だからと目をつぶっていられない状況になってしまっているとのこと。中には、事前許可制や有料許可制などとしているケースもありますので、事前に確認することが大切です。

七五三のお祝いを素敵な思い出に

お子さんの成長を祝う七五三。事前にやらなければいけないことはたくさんありますが、素敵な思い出になるように頑張りましょう。

私は、事前に自分の草履のチェックを怠ったため、お参り前に草履の底がはがれるというトラブルに見舞われました。

みなさんはそのようなことがありませんように、ぜひこの記事を参考にご準備なさってください。