本日のお客さまは、前回インタビューに応じていただいた、藤喜真田工場/藤井さんが、昔から大変お世話になっているという エイアールブイ株式会社 の夏目社長です。

【藤喜真田工場-藤井さん/インタビュー記事】

 
綺麗な豊川のすぐそばにある本社。
 
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会社に着くと、何やら見慣れない機械がたくさんあり、不思議な音を奏でていることに気がつく。
これから何が待ち受けているのか、ワクワクする気持ちを抑え、事務所のある2階へと登った。

 

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夏目伸一社長
エイアールブイ株式会社代表取締役。
特技:柔道

 
この方が、今回インタビューに応じていただく夏目社長だ。
 
先にお伝えしておくと、ここで紹介できることは、この会社のほんの一部であり、全部をお伝えすることができなくて大変残念に思っています。

夏目社長の口から聞くことは驚くことの連続でした。

開発

エイアールブイ株式会社 は設立当初から計1,500機以上のハングライダーを空に飛ばした会社だ。
 
エイアールブイ株式会社
 
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「飛行機が好きで、乗るのも、当然買うのも高かった時代に、
それなら自分で作ってしまおうと思ったことがきっかけで、生産し始めた」

と、当時を振り返り話してくれた。
 
今では、ハングライダーの生産をやめてしまったが、
代わりに企業の依頼や大学との共同研究などで、様々な分野の技術開発を手がける。
 
社外研究員も含め10人程度と会社規模こそ、大きくはないが、開発を優先したコンパクトな精鋭体制を構築。
 
開発した技術には、電解水型殺菌システムや、カーボンナノチューブ、人口筋肉など何やら聞きなれない言葉が続くが、

その中で、一般人の私でもよく理解できたのは、「新世代マグネシウムシリコン燃料電池」についてだ。
 
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「新世代マグネシウムシリコン燃料電池」

何だそれ?
と思うかもしれないが、例えばこんな使われ方をしている。
 
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(出典:日本経済新聞2015/11/14)
 
昨年、アサヒ飲料が災害対策用として、世界で初めて自販機に燃料電池を搭載するというニュースを耳にしたことがあるだろうか。
燃料電池を自販機の横に置くことで、いざという時に街が停電しても、自販機はもとよりPCや携帯電話、テレビなどに電力を供給することができる。
これにより、災害時にライフライン復旧のめどとされる72時間、暖かい飲み物を出したり、PC・携帯電話で通信をしたり、テレビで状況把握ができるようになる。

この技術を開発しているのが、エイアールブイだ。
 
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1台の自販機に、この黒い板が24枚設置され、電源として使われているのだ。

他にも
 
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このように、ランタンとくっつけることで明かりになる。
 
東日本大震災を経て、発電時に振動を起こさず、6畳間で家族4人の顔が見える明るさを230時間以上照らし続けるように作ってある。
暗闇を怖がる人の助けになればと、自治体へ提供しているものだ。
 
 
なぜこれらマグネシウム電池が積極的に使われるかというと、

この装置に水と空気を加えるだけで、二酸化炭素や公害物質を出さず、長時間の発電を可能とするからである。

しかも特段、メンテナンス不要。
 
 
実際に、小さいマグネシウム電池が備え付けられた豆電球をいただき、
 
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水に入れてみると・・・
 
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本当に光った。
 
水をかけるだけで発電する!?
こんな夢のような電池、もっと流行ってもいいのに!
素人の私はそう思ったが、夏目社長によると、マグネシウムの精錬にコストがかかりすぎてしまっていることが、一般家庭向けにできない最大の理由らしい。
 
海水などに多く含まれるマグネシウムを、
資源が乏しく、海に囲まれた島国の日本が安く作れたらと、考えるだけでワクワクしてしまう。

これからの日本の開発

利益を設備投資と開発費に使い、また新たな研究に勤しむ。

これをやり続けていたら、開発してほしいという依頼が来るようになったと話すように、エイアールブイ株式会社への依頼は誰もが知る大企業からのものが多数ある。
 

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そんな、夏目社長が日本の開発について、
「今は、すでにあるものを出しているだけ。これからは何かを生み出していくことが必要。日本人は平均レベルが高いから、応用することが大切。

そのために、まずやってみることが大切。トライする前に屁理屈を並べるようではダメ。もし途中で違ってもそこから応用していくことが必要」と話してくれた。
 
また、アジアの国々から技術をマネされるようになった件について、
「それを否定する声もあるが、ようやく日本もモノマネされるようになったと胸をはらなくてはいけない。日本はこれからモノマネされても更にその上をいくような開発を続けていく必要がある。

開発を継続していくことは厳しいことだが、どうせ勉強できるのは60年から長くて100年ぐらいなんだから、気軽にやっていくことが秘訣だ」と語る。
 
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常に開発の現場で思考錯誤を続けてきた夏目社長。

「どうせ勉強できるのは100年ぐらいなんだから」
という一言から、開発に対する情熱が伝わってくる。

自分にとって100年続けられるものって何だろう?
そんなことを考えさせられるインタビューだった。
 
 
【会社概要】
エイアールブイ株式会社
代表:夏目伸一
愛知県新城市字内井道南23-11
0536-22-2844
http://www.arv.co.jp/