豊橋駅から南西へ車でおよそ20分。
少し高くなった敷地の中を覗くと、見たことのないような大きな台車に黒い棒状のものを乗せ、テキパキと運ぶ従業員の姿が見えてくる。

黒い棒状のものを追うと、どうやらその物体は中が空洞になっており、いびつな形をしていることに気がつく。そう、これは自動車用の配管パイプだ。

今回は、その配管パイプの加工・製造を行う、アイチ興産の坂上取締役にお話を聞いてきた。
 

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坂上和広さん
アイチ興産株式会社取締役
趣味:アイスホッケー、ウクレレ、ドラム

 
アイチ興産の創業は1977年(昭和52年)。
創業より、自動車に搭載される、配管パイプの製造を手掛け、来年で40年目を迎える。
 
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今回インタビューに応じていただいた、坂上和広さんは2代目社長坂上育男さんの息子であり、現在取締役として会社を引っ張っている。(写真では、左:坂上育男社長、右:和広取締役)
 

配管パイプとは、主に液体や気体などを輸送するための管であり、自動車に搭載するパイプと言っても運ぶ対象や用途・車種によって様々な形状がある。
アイチ興産では、主に塑性加工やアッセンブリー(組立)を行っており、その中でも今回は「端末加工」と「曲げ」の二つの工程を見せていただいた。

まず、これが「端末加工」を施した製品だ。
 
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筒状のパイプの先端部分に凹凸が付いているのがわかる。

そして、こちらが「曲げ」を施した製品。
 
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先ほどまでのものと大きく形状が変わっている。
この二つの工程を自在に扱うことで複雑かつ、繊細な四輪車用の配管パイプ加工を可能とするのだ。

工場の中は、オートメーション化と手作業が絶妙なバランスを取れており、初めて見た私でも無駄のない綺麗なテンポが保たれていることに気がついた。

これが、その日見た設備の中で一番迫力のあったパイプ曲げ機だ。
 
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写真右上の黒いパイプが見えるだろうか、クネクネと曲げられたパイプが見える。
逆に左側には黒い板のようなものが見える。近寄った写真が下の写真だ。
 
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これは、機械で加工される前の真っ直ぐな細いパイプだ。この機械を通すことで、下の写真のような形状へと大量のパイプを加工していくことができる。
 
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一方で、手作業での曲げや最終のチェックなどは人の手によって行われる。
 
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作業に集中した職人の鋭い目が、とても印象的だった。

可燃性の燃料を運ぶ自動車のパイプは、配管の一か所にでも不良を出すと大問題につながる、とても高い質を求められる部品の一つと言える。

これを1ヶ月で40万本のペースで作るというから驚きだ。
アイチ興産は本社の他に、豊橋に2工場、京都に1工場と、大阪に1工場を構え、日本の自動車産業を配管パイプの面から支えている。
 

挑戦

アイチ興産は、長年パイプ一筋で加工を続け、その道のベテランと言える。
しかし、当社は常にチャレンジャーとして会社の舵を取っていると坂上さんは話す。
 
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例えば、先ほどから載せているこの銀色のパイプ。数年前からステンレス素材の製品加工を展開し、今では次世代自動車のエンジン周りに利用される主要製品の一つを担っている。
この素材は、強度があり、耐食性に優れているなどの特徴を持つ反面、加工の難易度は格段に上がる。
当初はできるのか?という疑問も沸いたが、試行錯誤を繰り返し、お客さまに納得してもらえる商品を出荷するに至った時は、嬉しかったと話してくれた。

それが可能となったのも、製造工程を見直し、自社での設計や、金型の製作から自社で対応できるようにと、積極的に難しいことへ挑戦してきたことが大きかったと、当時を振り返る。
 
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もともと、社是(会社の方針)に「創造・実行」とあるように、常に新しいものごとを見つけ、実行していこうという社風だったアイチ興産は、特にここ近年、これまで蓄積された技術を活かし、新たな商品を生み出すことに力を入れている。
 
坂上さんへ会社の今後について尋ねると、「お客さまに満足していただける商品を作り続けていきたい」とはっきりと答えていただいた。

「そのためにも、①会社の存続を考え、時代や環境を読み、新しい挑戦をし続けていくことと、②社員と共に成長していくことが大切。
足を止めたら、先代から続く会社は終わってしまう。そうしないためにも、お客さまに満足していただける商品をしっかりと作り続けていきたい。」と、続けて話してくれた。
 
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常に変わっていく世の中で、時代の流れに対応し、挑戦し続ける。
 
ものづくりを営む者としては、当たり前のことかもしれないが、明日のことだってわかっていない私には、果てしなく続く難題を解いているように思えた。考え、追求し続けたその先に何があるのか、ものづくりを行っている人にしかわからない世界にとても興味を持ったインタビューだった。
 
 
【会社概要】
アイチ興産株式会社
代表:坂上育男
愛知県豊橋市大崎町字平地
0532-25-3756
 
 
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